低学年からの学びと指導 日々の指導で育む「書く力」
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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低学年からの学びと指導

日々の指導で育む「書く力」

秋には学校行事が目白押しだが、これらを「表現活動」と連動させ、子どもの表現力を育むよい機会としてみてはどうだろうか。教科学習と異なり、「体験」したことを「書く」活動は、子どもたちにさまざまな気づきを与えるはずだ。

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秋の学校行事を機に
書くことが好きになる指導を

図1

 秋は、多くの学校で最もたくさんの学校行事が行われる時期だ。東京大大学院の秋田喜代美教授は、「秋に行われるさまざまな学校行事は、子ども自身が感じたことや学んだことを、『書くこと』を通じて表現できるよい機会」と指摘する。
 新学習指導要領では、全教科・領域において「ことば」と「体験」が重視されている。例えば、言語能力を育むために、体験を基に文章を書くことや読書活動を充実させる重要性が示されている。
 指導の現状を見ると、朝の読書については、図1−(1)の通り多くの学校が指導しているが、体験活動や表現活動は、以前と比べて授業で取り入れる割合が減っている様子がうかがえる(図2)。だからこそ、学校行事などさまざまな体験の機会が多い秋は、普段の授業や活動での表現活動と併せた学習に適していると思われる。
 

図2
※ 数値は「多くするように特に心がけている」と回答した割合
●図1(1)、図2出典
ベネッセ教育研究開発センター「第4回学習指導基本調査
◎調査時期
2007年8〜9月
◎調査対象
・教員調査:全国の公立小学校の教員(学級担任のみ)1,872人、全国の公立中学校の教員(国語・社会・数学・理科・外国語のいずれかの担当のみ)2,109人
・学校調査:全国の公立小学校の校長528人、全国の公立中学校の校長559人
●図1(2)出典
文部科学省「親と子の読書活動等に関する調査」
◎調査時期
2005年3月
◎調査対象
全国の公立の小学校2年生および5年生、中学校2年生及び高等学校(全日制普通科)2年生の児童・生徒5,882人、およびその保護者5,882人

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