低学年からの学びと指導 日々の指導で育む「書く力」
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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 2007年に行われた全国学力・学習状況調査によると、国語の授業で自分の思いや考えを書くことが多い児童の方が、国語の正答率が高い傾向が見られた。一方、05年の国立教育政策研究所の調査によると、小4生で文章を書く学習が好きな子どもは47.3%いるが、そうでない子どもの割合も47.9%に上るなど、書く意欲に対する課題も見られる(3)

図3

 低学年での書く力は、中学年以降の学習の土台となる。高学年で書くことに苦手意識を抱かせないようにするためにも、低学年のうちから、国語の授業だけでなく、他教科を含むさまざまな学習活動の場面で、書く力を意識した指導を行うことが重要だと言える。また、「『書くこと』の指導は、『読むこと』や『聞くこと』と同様に難しさを感じている教師が多い」(秋田教授)との指摘もある。「書く」活動と、「読む」「聞く」活動を組み合わせた指導を考える必要もあるだろう。
 そこで、次ページから、さまざまな学習場面で書く指導を積極的に取り入れている、福島県郡山市立芳山(ほうざん)小学校の取り組みを紹介する。

図4
●図3出典
国立教育政策研究所「特定の課題に関する調査(国語、算数・数学)」
◎調査時期
2005年1〜2月
◎調査対象
全国の小学校4〜6年生、中学校1〜3年生、計約37,000人

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