つながる学校と家庭の学び

宮崎県宮崎市立
宮崎西小学校

◎1975(昭和50)年に開校。宮崎市西部の大塚台団地のほぼ中央に位置する。2002年度から3年間、文部科学省「学力向上フロンティアスクール」の指定を受けたことをきっかけに、家庭学習習慣の定着に取り組んでいる。

 

校長◎川東克己先生
児童数◎501名 
学級数◎20学級(うち特別支援学級2)
所在地◎ 〒880-2105 宮崎県宮崎市大塚台西2-19
TEL◎0985‐47‐0403
URL◎http://www.
mcnet.ed.jp/miyazaki-nishi-s/


岩永早苗

宮崎市立宮崎西小学校

岩永早苗

Iwanaga Sanae

5学年担任
江内谷義郎

宮崎市立宮崎西小学校

江内谷義郎

Enaidani Yoshio

5学年担任
多田宏

宮崎市立宮崎西小学校

多田宏

Tada Hiroshi

5学年担任
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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つながる学校と家庭の学び

【実践事例】 宮崎県宮崎市立宮崎西小学校

「家庭学習のてびき」や「こつぐんノート」を活用し
家庭学習習慣を定着させる

宮崎市立宮崎西小学校では、年度当初の学年懇談会で
保護者に家庭学習の重要性を説明し、
1年生のときから毎日出す宿題への協力を求めている。宿題自体にも
子どもが自ら取り組みたくなるような工夫をし、学力向上を図っている。

毎日1枚のプリントで家庭学習を習慣付ける

 宮崎市立宮崎西小学校は、大規模な市営住宅などが建ち並ぶ、宮崎市の郊外に位置する学校だ。児童の家庭環境は多様で、家庭学習の習慣付けに保護者の協力を得るには、学校からの積極的な働きかけが必要だ。5年生担任の岩永早苗先生は、次のように説明する。
 「2002年度から3年間行ってきた『学力向上フロンティアスクール』での研究を通して、本校では『授業で発見、家庭で定着』という考えで学力向上を図っています。本校の場合、5年生の通塾率は1割ほどです。保護者の理解と協力を得て家庭学習の習慣付けを図るため、さまざまな工夫をしています」
 その一つが、毎日帰りの会で宿題として配付している「こつぐんプリント」だ(図1)。表面には生活習慣の定着を図る項目や日記欄が、裏面には授業の復習として、漢字の練習、算数の計算問題などが印刷されている。

図1 「こつぐんプリント」の例
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表面
▲表面
プリントの表面には、家に帰ってからすること、明日までに準備するもの、今日の反省などが書き込めるようになっている。帰りの会のときに配り、「今日やること」「明日の準備物」はその場で書き込み、あとは翌日の提出までに書き込む
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裏面
▲裏面
プリントの裏面には、その日の授業の復習として、国語・算数のチェックテストを交互に出している。「こつぐんプリント」は毎朝、担任に提出。担任はその日のうちにチェックして子どもに返す

 5年生担任の江内谷(えないだに)義郎先生は、プリントの意義を次のように話す。
 「毎日少しずつ取り組むことで大きく伸びる。『こつぐん』という名前には、『こつこつやって、ぐんぐん伸びよう』という意味が込められています。毎日続けられるよう、問題量は少なくして、内容を学年で統一しています。プリントは毎朝担任に提出させ、教師はその日のうちに答え合わせをし、コメントを書き添えて帰りの会で返却します」
 プリントには、「明日の準備物」を記入する欄、「1日をふりかえって」として自己採点をさせる欄もある。帰りの会での配付時に注意事項を伝えながら、この欄を子ども自身に記入させることで、忘れ物防止にも役立てている。


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