移行措置対応のポイント 第3回 子どもが主体的に考える理科の指導
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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意識すべき二つの観点

 授業づくりにおいて、心に留めておいてほしいことは次の二つです。
子どもの実態に応じた導入を
 自然体験や生活体験は一人ひとり異なります。授業や休み時間に子どもと接して、何に興味を持ち、どのような時に疑問を持ち、驚くのかをつかむことが、授業づくりに大いに役立ちます。良い授業を見ることは授業力向上に欠かせませんが、自分の学級でそのまま実践しようとしてもうまくいかないでしょう。子どもの実態に合わせた工夫が大切です。
教材は日常の中にある
 理科の教材は、日常生活に数多くあります。日頃から「子どもが興味を持ちそうなものはないか」という気持ちで周囲を見渡し、情報を集めてください。雑貨店や100円ショップなども教材探しの場としてお勧めです。
  学習のねらいを見極め、適切な教材を選ぶことも大切です。例えば、3年生の磁石の学習では、使用する磁石の磁力が強すぎても弱すぎても、特性を理解しづらくなるからです。
 具体物を操作して目の前で起こる不思議な現象を目撃するという臨場感あふれる体験は、理科でしか出来ません。確かに手間や時間は掛かりますが、その分、「子どもの学び」の手応えも大きいのです。どうすれば子どもが疑問を持ち、自分なりに問題を解決しようとするか。それを考えることこそ、教師の仕事の醍醐(だいご)味だと私は思います。

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