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生活時間 〜第1回〜
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子どもの就寝時刻は年齢が上がるとともに遅くなっている。「11時ごろ」までに寝る子どもの割合は、小学生では84.0%と大多数を占めるが、中学生が37.0%、高校生が17.1%と、学校段階が進むにつれて大きく減少している。また、「12時30分ごろ以降」と回答した子どもの割合は、小学生が4.1%、中学生26.8%、高校生44.1%と大きく増加している。
深夜まで営業する店舗が増えるなど、都市部を中心に社会全体の活動時間が深夜にシフトしつつあることも1つの要因と考えられる。また、第2回で紹介する、学習塾に通う中学生・高校生の約7割の帰宅時間が午後9時以降であること(『生活時間』第2回【2-2】参照)、テレビ・ビデオ・ゲームが勉強や遊びの時間に占める割合が高いこと(『生活時間』第2回【2-3】参照)なども関係していると思われる。
睡眠時間は年齢が上がるとともに短くなっている。睡眠時間が「6時間以内」の子どもの割合は、小学生では3.2%と少ないが、中学生で18.4%となり、高校生では50.1%と半数を占めている。高校生になると通学時間が長い子どもが増えることなども影響していると思われる。
中学生・高校生の7〜8割が「だるい」「朝、なかなか起きられない」などの疲れを感じているが(『健康』第1回【1-4】参照)、睡眠時間が不足していることとの関連も推測される。
幼児の平日の就寝時刻を、1995年、2000年、2005年調査で比較してみると、2000年に就寝時刻が遅くなる傾向があったが、2005年にはまた少し早まり、1995年と2005年がほぼ同じ水準となっている。
「22時頃」以降に寝る子どもの割合は、1995年が32.1%、2000年が39.0%、2005年が28.5%となっており、夜更かしの子どもが5年前よりも大きく減少した。
幼児の平日の起床時刻は、ここ10年早まる傾向にある。「7時頃」以前に起きる子どもの割合は、1995年が33.0%、2000年が37.3%、2005年が43.4%と、早起きの子どもが年を追うごとに少しずつ増加している。
一時、幼児の生活時間の夜型が問題として取り上げられたが、「早寝、早起き、朝ごはん」といった基本的生活習慣の重要性が、幼児をもつ保護者に浸透しつつあるように思われる。
学習塾や予備校、家庭教師について勉強する時間を含め、平日、学校以外で何時間くらい勉強するかを学校段階別にみると、平均の家庭学習時間は、小学生が81.5分、中学生が87.0分、高校生が70.5分となっている。
「2時間」以上勉強する子どもの割合は、小学生が26.2%、中学生が37.7%、高校生が28.8%となっており、ほぼ全員が高校受験を控える中学生の家庭学習時間が長くなっている。また、「3時間」以上勉強する子どもの割合は、小学生が12.6%ともっとも多く、中学受験に挑む一部の子どもの学習時間が長いことがうかがえる。
「ほとんどしない」子どもの割合は、小学生が8.3%、中学生が12.7%、高校生が24.3%と、年齢が上がるとともに増加している。次項【1-4】より、高校生の家庭学習時間は二極化(局所化)しており、成績や進路と関係していることがうかがえる。
平日の平均家庭学習時間(学習塾や予備校、家庭教師について勉強する時間を含める)を、成績の自己評価別(小中学生)、在学する高校の偏差値帯別(高校生)でみると、大きくは、1996年、2001年と減少傾向にあったが、2006年には増加に転じている。2002年に学校週5日制が完全実施され、子どもの学習時間の減少が問題として取り上げられたことなどが要因と考えられる。
小学生は、成績の自己評価別に平均家庭学習時間が大きく異なっていて、「成績上位層」ほど長時間勉強している。とくに、2001年から2006年にかけての「成績上位層」の学習時間の伸びは著しく(約17ポイント増加)、学校での学習時間の減少を家庭学習で補おうとする意識が強く働いていることが推測される。
中学生の平均家庭学習時間の変化をみると、小学生ほど成績の自己評価による顕著な違いがみられない。
高校生は、在学する高校の偏差値帯別に平均家庭学習時間が大きく異なっていて、「偏差値55以上」の高校の生徒と「偏差値45未満」の高校の生徒では、学習時間に2倍以上の開きがある。また、「偏差値50以上55未満」の高校の生徒の学習時間の減少が著しく、1990年は「偏差値55以上」とほぼ同じ112.1分であったのが、2006年には60.3分と約半分に減っている。
大学や学部の新設ラッシュと少子化が相まって「大学全入時代」が始まると言われているが、大学を選ばなければ誰でも入学できることが、偏差値中位の高校生の家庭学習時間に、影響を与えていると考えられる。