Pick UP 教育データ 第12回 保護者が考える

学校内と学校外で身につける必要性がある能力・態度
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Pick UP教育データ

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第12回

保護者が考える

学校内と学校外で身につける必要性がある能力・態度

10月に松下電器産業が開設した「リスーピア」(東京・有明)をはじめ、川崎重工業の「カワサキワールド」(神戸市)、三洋電機の「ソーラーラボ」(岐阜市)などの施設は、子供達の理数離れを憂慮して設立された科学館です。企業が資金を投じて教育に関わる現代。学校には、新たな対応が求められる時代かもしれません。そんな中、保護者は学校教育に何を求め、家庭ではどんな教育が大切と考えているのでしょうか。今回のデータからは、教育に対する保護者の考え方が垣間見えます。

 人間性を高める教育が強く求められている

▼図1 身につける必要性のある能力・態度(小学生保護者)

図1
出典:義務教育に関する意識調査(2005年)文部科学省委嘱調査、ベネッセコーポレーション

「学校教育で身につける必要性が高い能力・態度」(以下、学校内)と「学校外の教育で身につける必要性が高い能力・態度」(以下、学校外)は、保護者が持つ学校教育への期待を浮き彫りにするデータです。

図1は、小学生を持つ保護者に対して行われたアンケートの結果です。右上に位置するほど学校内・学校外共に望む割合が高く、左下に行くほど学校内・学校外共に望む割合が低くなります。表の中心が両項目の50%地点となっています。左下から右上に伸びる斜線に近いほど、学校内・学校外で同じレベルの教育が求められていると考えられます。

 

学校内・学校外共に最も高いのは「善悪を判断する力」で、数値では学校内61.2%・学校外68.5%となっています。犯罪の低年齢化が叫ばれる中、家庭はもちろん、学校でも善悪を判断する力を身につける教育に力を入れてほしいと考えているようです。

 

その他、学校内・学校外でバランスを取りながら高い数値を示しているものには「ものごとをやりとげる粘り強さ」「社会で役立とうとする心や公共心」などがあります。また、周辺には「社会生活に必要な常識」「人間関係を築く力」なども見られます。人間性・社会性を育むには、学校と家庭の双方によるバランスの良い教育が必要ということでしょうか。

 

学校内・学校外共に最も低いのは「音楽・美術など芸術面の能力や情操」でした。その他には、低い位置から「郷土や国を愛する心」「論理的にものごとを考える力」「新しいものを生み出す創造的な力」などがあります。また、「ものごとを計画的に行う力」も、中心点に近いものの、やはり左下のエリアに位置しています。

 

また、学校で身につける必要性を高く感じているものの、家庭など学校外では低いと感じているのが「教科の基礎的な学力」です。逆に、学校よりも学校外で身につける必要性が高いと感じているのは「基本的な生活習慣」「自分の健康を管理する力」となっています。

▼図2 身につける必要性のある能力・態度(中学生保護者)

図2
出典:義務教育に関する意識調査(2005年)文部科学省委嘱調査、ベネッセコーポレーション

図2は、中学生を持つ保護者に対して行われたアンケートの結果です。小学校と比べて左下から右上に伸びるライン上の項目が少なくなり、学校内・学校外で求められる教育がある程度区分されている印象を受けます。

 

斜めのライン上で最も高い位置にあるのは、「ものごとを計画的に行う力」です。とはいえ、学校内42.5%・学校外43.7%という数値で、右上のエリアには入りません。学校内・学校外双方での必要性が高い右上のエリアに入っているのは、「善悪を判断する力」「人間関係を築く力」の2項目のみとなっています。

 

学校内・学校外共に最も低いのは、小学生と同じく「音楽・美術など芸術面の能力や情操」です。その他、中心線に近い項目としては、下から「新しいものを生み出す創造的な力」「論理的にものごとを考える力」などがあります。

 

小学生からの目立った変化としては、「受験に役立つ学力」が大きく右に動いたこと。中学になると、学校で身につける能力として求められるようになることがわかります。数値を見ると、小学生の33.4%に比べ、中学生では54.9%になっています。それ以外には、特筆するほどの大きな変化が見られません。保護者は、義務教育段階においては、学校と学校外で身につける必要性がある能力・態度についてある程度一貫していると言えそうです。

 こんなデータも

この調査では今回ご紹介したデータのほかにも、保護者の学校に関するさまざまな考えや行動を調査しています。例えば、授業参観やPTA活動、学区の安全を守る巡回活動などの出席・参加経験や、それらの活動にもっと参加したいと思うかなどについても調査しています。
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