教育フォーカス

【特集14】「問いのデザイン」でアクティブ・ラーニングの「種」を育てる

【導入編:2】実践 [3/3]

身近なアクティブ・ラーニングの種を育てる

「生徒主体の学び」は、教科を超えてアドバイスし合えるものです。コアメンバーの実践例を紹介し、それぞれの例について、問いや課題設定をどのように工夫するとさらに生徒の考えが深まるのかをディスカッションします。

(1)コアメンバーの先生4人が、自分の行っているアクティブ・ラーニングの事例を報告します。

  • ◎テーマ1:板谷悠子先生「平安貴族の貝合わせと襲色目」
    小学生対象のオープンスクールで使用する「貝合わせ」の制作を生徒に依頼。現代の遊びとのつながりや当時のハマグリの入手方法などを考えることで、古典の世界と現代の距離を縮める体験をしました。
  • ◎テーマ2:鳥山拓先生「キリンの背丈を測る」
    数学と日常をつなぐ活動として、動物園を訪れ、生徒が制作した簡易計測器でキリンの背丈を計測。誤差を修正するために試行錯誤をしながら、正確に計測する方法を考えてもらいました。
  • ◎テーマ3:中村良平先生「教え合いと2回戦」
    英語の夏季講習での実践です。入試問題のプリントを各自で解き、その後ペアワークで内容理解を深めました。分からない問題はペアの相手と教え合って解決。最後にもう一度、類似問題のプリントに取り組みました(2回戦)。教員が教えるのではなく、生徒同士で問題を解決して知識の定着を図るとともに、「2回戦」というゴールを設けて意欲を高めました。
  • ◎テーマ4:黒岩かおる先生「1000時間の元を取る」
    3年生の3学期の授業で、今まで数学を学習してきて学んだことをエッセーにまとめて、それを新聞の投書欄に投稿しました。文系の生徒の多くは、大学に進学すれば数学の学習とは離れてしまいます。中高で1000時間、数学を学んできた意義を改めて感じてもらう場としました。

(2)参加者全体を12のグループに分け、1テーマを3グループずつで分担し、テーマの保有者を応援するアイデアを出しましょう。この間、コアメンバーは、自分の実践を応援してくれるグループを回ります。

(3)どのように自分の担当教科に応用できそうかアイデアを出しましょう。

 

まとめと振り返り

今日の研修を生かして、明日からどのような取り組みをしたいと思ったか、研修を通じて理解したことや学んだことは何かを、配布した用紙に記入してもらいました。

 
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