「チーム育児」では、夫婦という最小チームから子育ての輪を広げ、大きなチームへ発展させることが重要になります。そこで欠かせないのが、多様な子育てコミュニティの形成です。
コミュニティという言葉は、「わかち合い」を意味するラテン語「コミュニス」に由来します。コミュニティの基本は「わかち合い」であり、サービスを提供し、それに対する報酬をもらう関係ではなく、互いに必要なものを贈り合い補い合う関係によって成り立ちます。そのため、コミュニティの構成者全員が同じ支援をする必要はありません。構成者一人ひとりが自分の良さや強みを生かし、多様な支援を実現できることこそが、子育てコミュニティの真価なのです。
そうしたコミュニティとの連携によって、子育てがいかに充実していくのか、今後の本調査の結果に注目しています。
今回のシンポジウムは、2時間にわたって行われました。「子育ては誰のものなのか」「人類は本来、どのような子育てをしていたのか」といった、子育ての根幹にかかわる問いも示される中、夫婦が力を合わせたり、多様な子育てコミュニティの支援を受けたりすることで、子育てがどのように変化していくのかを見ていきました。
本調査は、今後もデータの分析を進め、その成果を発信していきます。ご期待ください。
【特集22】新しい時代の"チーム育児"を考える〜乳幼児の生活と発達に関する縦断研究より〜
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