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小さな子どもとメディア
親と子のメディア研究会
最新!メディア研究ニュース
ここでは、「小さな子どもとメディア」についての最新の研究をご紹介します。
顧問 小林登先生の研究レポート メディア研究の今後と課題と展望
親と子のメディア研究会顧問
小林登先生
チャイルド・リサーチ・ネット所長
東京大学名誉教授、国立小児病院名誉院長、子どもの虹情報研修センターセンター長
小林登先生写真
  現代は、メディアの存在なしには成り立たない社会であり、赤ちゃんや小さな子どもたちは、好むと好まざるとにかかわらず、メディアに囲まれた環境を当然のものとして受け止め、育っています。最近ではテレビだけでなく、携帯電話・インターネットやテレビゲームなども普及し、多くの子どもたちが日々進歩する新しいメディアに接しながら生活しています。したがって、発達の活発な小さな子どもに対して、メディアがどう影響するかを考えるのは、子どもの成長と発達にとって特に重要なことです。

  赤ちゃんは、生まれながらにして新しいものに強い好奇心を示す存在であり、新生児の行動から見ても、生まれながらの「インフォメーション・シーカー」といえるでしょう。当然のことながら、テレビの画面も大好きですし、0歳児からテレビを見ていることが各種調査によって明らかになっています。私が代表を務めた「テレビがある時代の赤ちゃん」の研究報告(放送文化基金)によると、生まれて間もない始めのころはテレビに無関心ですが、1か月も経つと、音楽が聞こえたときに、テレビの方向をチラッと見るようになり、さらにテレビがチラチラするので、やがて赤ちゃんはそちらに視線を向けるようになります。そして、お座りするようになるとテレビをじっと見入るようになり、そのうち音楽に合わせて体を動かし始めます。番組内容がそれなりに理解できるようになるのです。続いてハイハイをするようになると、テレビに近付いていくようになり、そして、つかまり立ちしてテレビのスイッチを触るようになるのです。子どもは特別に教えなくても、不思議なことに自然にメディアをマスターする力を持っているように見えます。
小林登先生写真
  テレビなどのメディアと小さな子どもの関係を考える上で、最も心配なことは成長や発達にどのような影響があるかということですが、現在のところまだはっきりと学問的に証明されているものはありません。近年、文部科学省やNHK放送文化研究所等の関係研究組織によって、「乳幼児の発達とメディアの影響」について長期的な縦断研究が始まっていて、小さな子どもに与えるメディアの影響は、今後徐々に明らかになってくるものと思われます。

 それはそれとして待たれますが、現在のメディアの普及の速さから考えると、小さな子どもに日々接する親たちと研究者とが互いに交流して、それぞれの持つ学問的背景や意見や経験を出し合って、小さな子どものためにより良いメディアとの付きあい方や、どのような内容を選ぶべきかについて、共に話し合うべき時にきています。  
 
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