ビッグデータを活用した教育研究の取り組み

岐阜市との共同研究の概要

●岐阜市との共同研究の試み

学校との共同研究により、教育実践の中でデータを活用するにはどうすればよいか、その方法の開発を行います。現在、当研究所が「包括的研究推進等に関する協定」を締結している岐阜市の協力の下、2校の中学校(7学級)・約250名の中学2年生を対象とした実証研究に着手します。ここでは、デジタル教材(進研ゼミ)の利用により得られる生徒個人や学級・学校単位のデータを全国の数値と比較して学習上の課題をとらえ、教員の指導改善に貢献します。このように学校と家庭における双方の学習を結びつけ、可視化された記録を指導に生かす試みは、将来のデジタル化が進んだ学校教育のあり方について、一つのモデルを提示するものでもあります。


【共同研究の概要】

共同研究の概要

* * * * *


学習者に学びの智を

これからの学びを考えるとき、重要なのは学習コンテンツを提供することだけではありません。学習者がどういう学びを、どのようなプロセスで積み上げてきたのか。学習者自身が自らの「学習記録」を振り返り、自信をつけたり、課題や次の目標を見つけたりすることができる。そして、その目標に向かってどのように学習を設計していけばいいのかを考えることができる。そうした学びの智を、この研究を通じて学習者に提供することを目指します。

カリキュラム研究開発室 室長 中垣 眞紀


* * * * *


ビッグデータを糸口にした学びの科学

学習の量(時間)が多ければ多いほど、学習の質(学習スタイル)が良ければ良いほど学習効果があることは分かっています。しかし、最適な学習量であったり、学習の量から質への転換点がどこにあるかは、じつはよく分かっていません。その解明に迫るための糸口の1つが、学習記録のビックデータを活用した分析だと私は考えています。多種多様なビックデータから見えることは、意外にシンプルなことなのかもしれない。そんなことを考えながら本活動に取り組んでいきたいと思います。

初等中等教育研究室 研究員 岡部 悟志



ページのTOPに戻る