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学習者中心の授業づくりを目指して―――
たゆまぬ挑戦をしてきた実践者の経験から、
これからの授業づくりについて議論を深めます。


2019.12.20 update

急激な変化が続く現代社会では、未知の課題の解決を図れるよう、必要な情報を自分で収集し、試行錯誤を続けながら学習する資質・能力が求められる。そうした資質・能力を学校教育で育む方略のひとつが、「Ideas(基礎的知識)」「Connections(つながり)」「Extensions(応用)」を有機的に組み合わせる「ICE(アイス)モデル」だ。2019年8月、第2回「主体的な学び研究会」が東京都で開かれ、ICEモデルを活用した先進的な取り組みなどを行っている教員や教育研究者ら8人が、教科の枠を超えて、生徒の主体性を育む問いづくりや、今後の展望を議論した。その様子をレポートする。


※「ICEモデル」とは、スー・F. ヤング博士 とロバート・J. ウィルソンによる著書『「主体的学び」につなげる評価と学習方法-カナダで実践されるICEモデル-』によって日本に紹介された学習・評価方法です。詳しくはこちら…
https://berd.benesse.jp/special/manabucolumn/classmake1_1.php

(参加者)※50音順
主体的学び研究所 大村 昌代研究員
大阪府教育センター附属高等学校 酒井 将平先生
東京都・私立三田国際学園中学校・高等学校 佐藤 充恵先生
群馬県立前橋高等学校 杉田 俊也先生
熊本県立第二高等学校 田尻 美千子先生
広島県立祇園北高等学校前校長 たる昭孝先生
滋賀県東近江市立しょう中学校 林 秀樹先生
岡山県立林野高等学校前校長 三浦 隆志先生

 

 

(1)自分の強みと課題を把握し、メタ認知を深めていく生徒たち

 今回の研究会は、2部構成で行われた。第1部では、第1回研究会に参加していた教員5人が、2019年度に自身や自身の勤務校が実践している取り組みを発表した。

 SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定を受けている群馬県立前橋高等学校の理科(物理)の杉田俊也先生は、新しい価値を創造できる「イノベーション人材」の育成の一環として、生徒の「実験力」「質問力」の向上に力を入れている。そこで、育成した2つの資質・能力を客観的に測るべく、「Ideas」「Connections」「Extensions」の各領域に応じて観点が設定されたルーブリック(以下、ICEルーブリック)を作成し、1学年の学校設定科目「SS物理基礎」における実験や、SSHにおける講演会などでの振り返りに活用することにした(コラム1)。具体的には、生徒は、自分の実験の考察内容や講演会での質問内容への自己評価をした後、他者評価として、実験の考察内容については杉田先生による評価、講演会での質問内容についてはクラスメートによる評価を受ける。すると、「実験力」では他者評価よりも自己評価が、「質問力」では自己評価よりも他者評価が高くなる傾向が見られたという。

 「自己評価と他者評価の差が可視化されれば、生徒は自分の強みや課題に気づき、メタ認知を深めます。強みをさらに伸ばしたり、課題を乗り越えたりすることができるよう、フィードバックを充実させていきたいと考えています」(杉田先生)

 同じくSSHの指定校である熊本県立第二高等学校では、学校全体でICEルーブリックの活用を強化し、SSHにおける課題研究や、各教科・科目の授業、「総合的な学習の時間」などでの振り返りをeポートフォリオに投稿させている(コラム2)。他の生徒に参考にしてほしい振り返りは、定期的に発行するプリント「リフレクション通信」にまとめていると、家庭科の田尻美千子先生は語った。

 「本校には、『クラスメートがしているから、自分もしよう』といった発想をする生徒が少なくありません。そうした生徒を学びに向かわせられるよう、『リフレクション通信』にはなるべく多くの振り返りを掲載しています」(田尻先生)

 

(2)教員による発問の構造化とファシリテートは、生徒が学びに向かう原動力となる

 大阪府教育センター附属高等学校の国語科の酒井将平先生は、19年度2学年の「現代文B」を担当している。1学期前半の単元で小説を扱った際には、比喩表現や情景描写の理解に課題がある生徒が多くいたため、1学期後半における小説の単元では、生徒にそれらの意義を考えさせられるよう、発問を工夫したという(コラム3)。

 「比喩表現や情景描写の役割を把握すれば、文章をより深く読めるようになります。そこで、生徒が関心を持ちながら、注目する必要がある表現やその理由を探れるように、教師が問いかけることが重要です。そのためにICEルーブリックを作成し、問いかけを構造化することを心がけました」(酒井先生)

 発問の構造化の重要性は、地理歴史・公民科(日本史)の教員で、岡山県立林野高等学校前校長の三浦隆志先生も強調したポイントだ(コラム4)。

 「高校の次期学習指導要領における新設科目『日本史探究』では、歴史事象への多面的・多角的な考察の重要性が高まっています。生徒がそうした考察を行えるようになるためには、歴史的な用語や概念を習得させる『Ideas』、その単元で学習している内容と既習の出来事や人物との相関などを探らせる『Connections』、歴史事象と現代社会とのつながりなどを考えさせる『Extensions』の各領域に設定された観点から、生徒への問いかけを構造化することが大切です」(三浦先生)

 滋賀県東近江市立しょう中学校の英語科で、1学年担任の林秀樹先生は、自身の授業で生徒同士のグループ学習を積極的に行っている(コラム5)。そこで林先生が強く意識しているのが、ファシリテートの工夫だ。例えば、グループディスカッションでは、基本的に生徒に自分たちでテーマを設定させているという。

 「本校の場合、生徒の学力が多様であり、英語の基礎的な知識・技能に課題がある生徒もいます。しかし、そうした生徒も、成績上位層のクラスメートに納得がいくまで質問をしたり、英語での表現に意欲的なクラスメートの姿に刺激を受けたりする中で、次第に学習に前向きになっていきました。多様な生徒が協働して学ぶ大切さや、協働学習を成立させるために、教員がファシリテートすることの意義を実感しています」(林先生)

 

(3)生徒のものの見方や考え方を豊かにできるよう、問いかけることが大切

 第2部では、まず、参加者全員が、専門とする教科を基に「言語系」「地理歴史・公民系」「理科系」の3グループに分かれ、第1部で語られた実践を踏まえながら、今後の教科指導のあり方を検討(コラム6)。グループごとにその内容を発表した後、全員による議論を行った。

 そうした中、生徒を「Extensions」の領域に導く方法について、様々なアイデアが出された。最も多かったのは、生徒のものの見方や考え方を豊かにするための工夫だ。具体的に見ていく。

 東京都・私立三田国際学園中学校・高等学校の理科(物理)の佐藤充恵先生は、理科の科目においては、観察や実験に力を入れることで、生徒は多様な観点を獲得できると語った。

 「ひとつの現象や物体であっても、どこに注目するかによって、異なる気づきが得られます。気づきをクラスメートと共有する場面を設ければ、生徒は多面的に現象や物体を把握できるようになるでしょう。そうすれば、自然科学の面白さに目を向けるきっかけが得られ、学習意欲の向上につながると考えています」(佐藤先生)

 生徒が互いの気づきを共有し、学びを深めていくためには、教員による支援がより重要になる。そのひとつが、理科(化学)の教員であった広島県立祇園北高等学校前校長のたる昭孝先生が示した、観察や実験後の支援だ。

 「生徒一人ひとりに自分の気づきを付せんに書かせて回収し、それらを生徒とともにKJ法などを用いて分類してほしいと思います。そうすれば、生徒は自分とクラスメートの気づきの共通点や相違点を明確に意識でき、ものの見方や考え方を広げやすくなります」(柞磨先生)

 各教科・科目に共通する支援としては、生徒の「素朴な疑問」を引き出せるよう問いかけることを挙げる教員が目立った。そうした発問を増やすためのポイントと位置づけられたのが、複数の教科団での合議だ。

 「教員は、自分の担当教科・科目の内容をよく知っているため、生徒が疑問に感じているところに気づかないことがあります。他教科・科目の教員の目で学習内容を捉えることで、生徒の『なぜ?』をより把握しやすくなると考えています」(柞磨先生)

 

(4)育成したい資質・能力を共有し、教員一人ひとりが指導を工夫する体制づくりに向けて

 ICEモデルを活用した指導改善を組織的に推進できるよう、教員間での目線合わせに力を入れていると語る教員も目立った。そうした教員が共通して述べていたのが、生徒につけさせたい資質・能力を学年団や教科団で共有することの重要性だ。例えば、林先生は、2019年4月の学年会議の資料として、自身が作成した英語の定期考査の問題を示したという。

 「私の場合、知識・技能だけではなく、思考力・判断力・表現力なども測れるよう、定期考査の記述式問題を工夫しています。どのような指導を目指すのか、学年団の全教員が集まる場で検討できるよう、自分が育成したい資質・能力とその測り方の例を具体的に示しました。そうして、共通の目標の達成に向け、教員一人ひとりが指導を工夫する体制づくりにつなげたいという思いがありました」(林先生)

 教員間での合意形成について議論をしていく中では、ICEルーブリックにおける「Extensions」の領域の内容として、何を示すのかも論点となった。具体的には、「毎回の授業の到達目標」もしくは「単元の到達目標」を示しているという教員が多い中、佐藤先生からは「何も示さない」というアイデアも出された。

 「『Extensions』の領域のみを空欄にしておき、ICEルーブリックを用いて振り返りを行う際、自分が『Extensions』の領域に到達したと自己評価をする生徒には、その根拠を書かせるのも方法ではないでしょうか。教員が振り返りを回収し、『Extensions』とした自己評価とその根拠が適切であるかどうか、フィードバックを行えば、生徒は『Ideas』『Connections』と『Extensions』の違いをより強く意識できるようになると思います」(佐藤先生)

 今後の課題としては、取り組みの成果検証が挙げられ、主体的学び研究所の大村昌代研究員がこう語った。

 「学びの深まりや学習意欲は生徒の内面で変化するため、教員が客観的に把握することには課題があります。しかし、それらは、主体的な学びと密接にかかわります。さらなる指導改善に貢献できるよう、適切な評価方法の確立に向けた研究に力を入れていきたいと考えています」(大村研究員)


 最後に、柞磨先生は以下のように語った。
 「問いは対象にかかわっていくための強力な方法です。とりわけ、『Extensions』における本質的な問いと、その前段階として、生徒自身の『気づき』や『発見』を促す問いが重要です。問いを軸とした学びはプロセスを重視した学びであり、そのプロセスで、推測、類推などが活発に行われ、アイデアをつくり出す力が育ちます。問いがこういった機能を発揮するためには、問いが学びそのものの『コア』となることが必要です。それはすべての教科・科目において、こうした意識に立った問いづくりを進めていくことで実現するものです」(柞磨先生)



【コラム1 群馬県立前橋高等学校 杉田先生の実践例】
◎1年次の学校設定科目「SS物理基礎」

 1学期の「SS物理基礎」では、「電池の起電力と内部抵抗の測定」「気柱共鳴の測定」の実験を行い、「実験力」を測った。ICEルーブリックの観点は、学習した方法で測定できることを「Ideas」、事前に立てておいた仮説を測定結果に基づいて考察できることを「Connections」、仮説の考察結果から、未習の内容についての論理的な推論などが行われていることを「Extensions」の領域とした。考察にとどまっている内容を「Extensions」と自己評価をする生徒が多く、今後は、「Connections」と「Extensions」の違いなどについて、生徒へのフィードバックを強化していく予定だ。

◎1年次のSSHにおける講演会  1学期には、最先端の研究に取り組む研究者らを講師として招き、答えが1つではない課題と向き合うことの大切さなどを語ってもらう「イノベータ講演会」を実施。生徒の講師への質問内容を基に、「質問力」を測った。ICEルーブリックの観点は、講演内容についての事実確認など、表面的な質問を「Ideas」、原因や理由、背景を探るなど、講演内容についての理解を深めようとする質問を「Connections」、講演内容と関連性がある別のテーマに発展させた質問などを「Extensions」とした。



【コラム2 熊本県立第二高等学校での実践例】
◎統一した方針に基づいた授業づくりの推進

 「思考を学習の中心に据える」という全教科・科目共通の授業づくりの方針を策定。教員が自分の授業について、ICEモデルにおける「Connections」「Extensions」の領域にあたる内容を書く「見せどころ設計マニュアル」を配布したり、生徒に考えさせる発問のあり方などをテーマとする教員研修を実施したりするなど、全校体制で指導改善を推進している。

◎教科学習におけるICEモデルの活用  各教科・科目でICEルーブリックを作成し、それを活用した活動を定期的に設定している。例えば、田尻先生が担当する家庭科では、生徒が自分の家庭生活の中から見つけた課題と向き合う「ホームプロジェクト」において、「自分の生活がよくなる」を「Ideas」、「家族の生活がよくなる(家族員として貢献できる)」を「Connections」、「継続性がある」を「Extensions」とするICEルーブリックを作成。それに基づいて課題を設定するよう指導している。



【コラム3 大阪府教育センター附属高等学校 酒井先生の実践例】
◎2年次の「現代文B」

 1学期後半には、愛犬との死別を描く江國香織の小説『デューク』を扱った。ICEルーブリックには、①内容の理解度を測る観点として「大切な存在の喪失と向き合う」「大切な存在を失った人にかかわる」、②文章を「読む」資質・能力の定着度を測る観点として「ドラマを生み出す仕掛け」「小説の読解」を設定。  ①の観点については、「死別はよい思い出になり得るか」をテーマとする生徒同士の議論などを通して、互いの考えを共有させた。  ②の観点については、1年次に学習した芥川龍之介の小説『羅生門』などと比較しながら、『デューク』に用いられた比喩表現や情景描写が、登場人物の心理表現などにどのような影響を及ぼしているのかを考察させた。生徒が『デューク』における比喩表現や情景描写の役割を「覚える」のではなく、小説一般における比喩表現や情景描写の効果を「理解」できるよう、他の小説との比較を重視した。



【コラム4 岡山県立林野高等学校前校長 三浦先生の指導案】
◎高校の次期学習指導要領で新設される科目「日本史探究」、「古代から中世への転換」の単元における「院政の成立と展開」の授業

 当該授業では、古代から中世への転換の重要なポイントとなる政治形態「院政」の成立について、生徒に多面的・多角的に考察させることを目指す。そこで、生徒への問いかけを構造化することに力を入れ、教員は次のような発問を行う。 ▪導入部……「院政を始めた白河天皇の父親である後三条天皇が行った政治には、どのような特色があったのか」 ▪展開Ⅰ……「律令制の中で、なぜ院政が可能になったのか」 ▪展開Ⅱ……「上皇や法皇が政治や社会に影響を及ぼした権力の実態とは何か」「『権力』の掌握とは、具体的にどのような状態を指すのか」



【コラム5 滋賀県東近江市立五個荘中学校 林先生の実践例】
◎1年次の「英語」

 生徒が英語を使うことに慣れ、英語でのコミュニケーションに興味を持てるよう、生徒4人のグループによるビンゴゲームやスピーチといった活動を授業で積極的に行っている。すると、英語での表現に前向きな生徒が次第に目立つようになったが、教科書の表現をそのまま用いる生徒が多く、ICEモデルにおける「Connections」「Extensions」の領域への到達には課題があった。そこで、7月の「ホームパーティー」の単元では、教科書とは異なる場面や状況を設定したスキットに取り組ませるとともに、スキットでどのようなジェスチャーを行うかも考えさせることにした。そして、単元の最後の授業では、「Ideas」の領域として「教科書の音声通りに、再現して音読する(演じる)ことができた」、「Connections」の領域として「必要なジェスチャーを考えて、再現して音読する(演じる)ことができた」、「Extensions」の領域として「必要なリアクションや文をつけ加えて、再現して音読する(演じる)ことができた」を設定したICEルーブリックによる振り返りをさせた。



【コラム6 各グループでの議論の概要】
◎「言語系」グループ(大村研究員、酒井先生、林先生)

 酒井先生の「現代文B」における小説の単元の指導を例に、生徒の読解力を育む指導のあり方を議論した。酒井先生は、従来の小説の単元では、登場人物の心理など、内容の理解に重点が置かれていたが、読解力を伸ばすためには、比喩表現や情景描写の役割を把握する資質・能力の育成も必要だと考え、ICEルーブリックに①内容の理解度を測る観点と②文章を「読む」資質・能力の定着度を測る観点を設定した。両方の観点に、以下のような評価の難しさを感じているという。  ①の観点については、定期考査の問題が授業での学習内容を覚えていれば対応できるものになりやすく、本当に理解しているのかどうかが思うようには判断できないことがある。②の観点については、定期考査で測ることへの教師間での合意形成に課題があり、出題自体が難しい。読解における②の観点の重要性についての共通理解を強化していくことが今後の課題となる。

◎「地理歴史・公民系」グループ(三浦先生)  「Extensions」の領域に到達させるための授業づくりの方法を検討した。議論の中で最重要課題として位置づけられたのが、到達目標を明確にすることだ。具体的には、まず、各単元における最初の授業の冒頭で、世界史であれば「なぜ第1次世界大戦は起こったのか」、日本史であれば「院政期における絶対的権威とは何か」など、単元における「Extensions」の領域の具体的な内容を示す。そして、その内容を意識させられるよう問いかけを繰り返しながら、授業を進めていく必要がある。ただし、単に教員が問いかけるだけでは、それに答えようとする生徒の意欲に結びつくとは限らないため、生徒が「Extensions」の領域に到達したくなるような雰囲気を「醸し出す」ことが必要になる。そこで鍵となるのは、「Ideas」から「Connections」、「Connections」から「Extensions」へと構造化した問いかけだ。

◎「理科系」グループ(佐藤先生、杉田先生、田尻先生)  「理科系」グループの3人の教員に共通する課題としては、授業では「Connections」「Extensions」の領域に到達したように見えても、定期考査などの結果から、「Ideas」の領域にとどまっていたと分かる生徒がいることが挙げられた。そこで、杉田先生が作成した「実験力」のICEルーブリックを基に、生徒を「Extensions」の領域に到達させる問いかけについて検討した。そうした中で重視されたのが、生徒のものの見方・考え方を広げられるような問いかけだ。また、問いかけによって気づきを得る生徒がいれば、それをクラスメートと共有する場面を設けることが重要となる。



先生ご紹介


プロフィール

■広島県立祇園北高等学校 前校長 柞磨 昭孝 たるまあきのり
 1983年広島大学大学院理学研究科修了、同年、広島県立広島井口高等学校教論、1993年広島県立教育センター指導主事、1997年広島県教育委員会指導課指導主事、2002年広島県立広島国泰寺高等学校 SSH研究主任、2004年広島県エキスパート教員認証、2006年広島県教育奨励賞、2007年文部科学大臣優秀教員表彰。2008年広島県立廿日市高等学校定時制課程教頭、2011年同校全日制課程教頭。2014年広島県立安芸高等学校校長、2016年から広島県立祇園北高等学校校長を経て、2019年から一般社団法人尚志会理事。

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■熊本県立熊本第二高等学校 田尻 美千子 たじりみちこ
 教職歴26年。同高に赴任して9年目。校務分掌はSSH部、授業開発部。担当教科は家庭科。平成28・29年度国立教育政策研究所教育課程研究センター関係指定校事業の家庭【共通科目】の指定を受けた。現在再び同指定を受け、実践を継続している。ICEモデルに出合い、翻訳者の帝京大学土持ゲーリー法一教授を通して広島県立祇園北高等学校の柞磨昭孝前校長の紹介を受け、多くの実践について研究している。ICEモデルと同時にインストラクショナルデザインにも興味を持っており、2つを両輪とした授業改善の工夫を積み重ねている。また、ICEモデルの視点を入れたチェックリストを、eラーニングで投稿させる場面で活用するなどの工夫も取り入れている。

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■大阪府教育センター附属高等学校 酒井 将平 さかいしょうへい
 教職について10年目。国語科。初任校で演劇教育と出合う。演劇の授業「ステージ表現」を4年間担当する中で、これからの教育における演劇の可能性を実感。演劇的な手法を活かした集団作りや国語の授業実践を積み重ねる。現在、大阪府教育センター附属高等学校で「探究ナビ」の授業開発や実践に取り組む。大切にしている言葉は、「対話は教育の命」。国語、演劇、そして探究的な学び。様々な領域の学びに取り組んできた10年は、初任の頃に教えてもらったこの言葉と向き合う10年であった。対話的に学ぶこと、対話そのものを学ぶことの大切さを少しでも広めていければと考えている。

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■滋賀県東近江市立五個荘中学校 林 秀樹 はやしひでき
 滋賀県の公立中学校での勤務を経て、現在、滋賀県東近江市立五個荘中学校に勤務。英語の授業を通して「生徒が主体的に考える力をつけること」を目指した授業に取り組んでいる。平成28年度科学研究費助成事業(科学研究費補助金)「TBIに基づいた思考力、判断力、表現力向上のための授業案とその評価の開発」平成30年度 科学研究費助成事業(科学研究費補助金)「思考力、表現力向上のためのICEモデルを適用した授業案とその評価の開発」

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■岡山県立林野高等学校 前校長 三浦隆志 みうらたかし
 1982年より岡山県立高等学校教員。岡山操山高等学校進路指導課長、勝山高等学校教頭・副校長、玉島商業高等学校校長を経て、岡山県立林野高等学校校長。専門は日本史。進路指導担当時代より多くの調査研究に参加し、アクティブラーニングや授業改善に関する講師を務めることも多数。ワークショップのファシリテーターとしても活躍している。


■群馬県立前橋高等学校 杉田俊也 すぎたとしや
 教職に就いて16年目(現任校は10年目)。今年度から勤務校がSSHの研究指定を受け、研究主任として主にイノベーション人材の資質・能力の評価法の開発に取り組んでいる。その中心となるのが開発的な人材の育成に効果的なICEルーブリックであり、尚志会理事柞磨昭孝氏の指導を受けながら日々研究に励んでいる。「率先垂範」を心がけている。 平成28年度科学研究費助成事業(奨励研究) 「熱概念の変容を促すディープ・アクティブラーニング型の授業構成に関する研究」


■東京都 立三田国際学園中学校・高等学校 佐藤充恵 さとうみつえ
 教職歴17年。校務分掌は学習指導部、理科主任。基礎知識を身につけたうえで生徒自身が頭と手を動かし、教え合いすることにより、理解・考えを深める授業を実践。また、限られた時間内で密度の濃い内容を実践し、学習した内容を有機的につなげていくために、ICT機器をどのように活用していくかを模索しならが授業改善を行っている。

関連ページ
https://www.schoolnetwork.jp/jhs/shingaku_tsushin/tsushin-201804/school-18.php


■主体的学び研究所 研究員 大村昌代 おおむらまさよ
 大学職員、高等教育コンサルタント会社研究員などを経て、現職。2014年にICEモデル、ICEルーブリックに出合う。ICEモデルを通して現場で語られた知見や実践の情報を学校や企業に向けて広く発信する活動のほか、主体的学びを中心とした調査、研究、出版に取り組む。

みなさまの声をお聞かせください!

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