3)チーム「生きぬく力」

提案のKeyword:
継続的な自尊感情の育成、子ども同士のかかわりの中で伝える力を育成

続く「チーム『生きぬく力』」の発表は、生涯学習に焦点をあてた発表。小中高が連携して取り組むべき最大の課題を自尊感情の育成とし、学校種の違いを乗り越えていくための視点として以下の3点を挙げました。

  1. 12年間の変容を見ること
  2. 人間関係づくりを「伝えて」いくこと
  3. 教師の人間力をUPすること

指導の改善案としては、他者と協調しながら問題解決していく資質を養うため、児童・生徒同士のかかわりの中で「伝える力」を磨く場を設けることが挙げられました。たとえば、大学生が高校生を教えたり、中学生が小学生を教えたり…といったタテの関係を生かせる場づくりです。今回のワークショップのテーマである「12年間を通した指導」を具体化する案でした。


4)チーム「演出家」

提案のKeyword:
教師は演出家、学び合いを大切にする姿勢、学齢に応じた専門性

一方、学びの意欲を育てるために「教師自身がどうあるべきか」を議論したのが、「チーム『演出家』」です。小中高の教師が共通で持つべき資質として、以下の4点をまとめました。

  1. 教師自身が学びにあこがれを持つ
    生徒より先に、まず教師が学びを好きになることが大事
  2. 学び合いを大切にする姿勢
    子供同士の学び合い、教師と子供の学び合い
    特に高校では生徒同士での学び合いが大切→他者尊重の姿勢
  3. 高い専門性
    こういった指導を実現するには教師自身に高い専門性が必要。
    専門性を身に付けることで、生徒が学問興味を持ち、ついてくるようになる
  4. スパイラルな指導をする力
    小中高が目線を合わせ、スパイラル的に指導を展開する
    具体・抽象を行き来することにより理解力を高める

「演出家」というチーム名は、こうした議論のプロセスの中で生まれたもの。多様な学びの形を用いて指導を組み立てる上では、演出家としての側面が教師にも求められるはずだという問題意識がその背景です。

次のページへ »