ベネッセ教育総合研究所
関  靖直氏にきく
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民間企業が学校のIT機器整備などをサポート
――紹介した事例を現場で導入するには、学校に合わせてつくり変える能力が不可欠ですが、詳しい先生はまだまだ少なく、一部の先生の負担が大きくなりがちとの声も聞きます。
森本 IT環境整備というと、パソコンの台数といったハードにしか着目しない学校や自治体も多く、授業活用や保守管理については詳しい先生に頼りきりという例も耳にします。反対に、一元的にネットワーク管理やトラブル対応を行う中核的な拠点をもっている自治体はうまくいっています。先ほどお伝えした地方交付税措置は、拠点づくりや外部専門家の委嘱にも使えますから、それを積極的に自治体に伝えています。また、教育関係者と民間企業の橋渡しをする「教育情報化推進協議会」(注3)が発足し、例えば全国の企業の方が各地域の学校に出向き、IT機器の整備や情報提供などの形でサポートする体制も築かれつつあります。

注3 教育情報化推進協議会=http://www.eea.to/

――最後に、教育の情報化に取り組んでいる現場の先生へのメッセージをお願いします。
森本 教育の情報化は、単なる情報スキルの教育という位置づけではなく、むしろ、教育自体が情報化を契機として変わっていくことです。ITはこの「教育の構造改革」を推進するうえで大きな貢献を果たすものです。今後はITを使った実践事例を蓄積し、その学習効果を評価しながら、コンテンツを充実させていく予定です。


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