ベネッセ教育総合研究所 ベネッセコーポレーション
目標・指導・評価の観点を踏まえた学校づくりをどう進めるか
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評価規準をつくる意味は
陣川先生 評価規準をつくったら、そういうことを考えておかないといけないですね。
 ところで、福岡市の評価規準の例で、「ゴミとわたしたち」の3、4時間目ぐらいからちょっと見てください(資料・福岡(2)参照)。評価規準、規準基準のところに「観」と書いてありますね。これ「観察」なんですよね。つまり、ペーパーテストとか、改まってするものばかりではなく、こういう観点から評価をして、そのつど、授業にフィードバックするという中身も含めて書いています。
 評価規準は、形成テストのときに役に立つだけではなくて、授業のなかで役に立たなくては意味がない。
 評価には2つの意味があって、1つは子どもが自分の力や学習スタイルを把握する、もう1つは教師の授業を評価すること。そういう意味からすると、発問のなかにも、ちょっとした机間巡視での子どもへの尋ね方のなかでも、評価をどう生かすかを考えていくべきだろうと思います。私はそういうふうに現場の先生方には話していきたいし、こっちもそのような目を養わないいけない。
資料・福岡(2)
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資料・福岡(2)
小学校・社会科
「ごみとわたしたち」の評価規準の例
古川先生 評価規準表はなんのためにつくるのか? 私は以下の3つに整理してみました。
 1つ目は、いわゆる、自分が教えたい基礎・基本が子どもの身についたかどうかを、評価規準表でチェックをするためです。
 2つ目は、評価規準という物差しに照らしてみて、授業がうまくいったのか、うまくいってなかったら、反省点は何か、改善するところは何かを振り返るため。
 3つ目は、年間のカリキュラム、単元、教材を直すため。
 さらに、この間、村松先生に、授業の目標分析ということでご指導いただいたので、4つ目に、授業の構造をとらえる目を鍛えるという意味で、「教師の力量アップ」という役割があると思いました。
 身近な自分の学校で考えてみたら、「評価規準とは何か」というところからかみ砕いて教えるというか、共に学ばなければいけない。さらにそれを通していまの4つの視点に目を開かせたいと思いますが、簡単なようで難しい課題だなあと思っていますね。
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