ベネッセ教育総合研究所
特集 問われる個人情報の保護と活用法
 
PAGE 22/29 前ページ次ページ


学生を対象に講習会

 早稲田大学では、95年に「個人情報の保護に関する規則」をつくり、OA化で増大する個人情報の保護に着手した。これは保護の原則を定めたもので、それを実現するために「施行規程」と「運用基準」を設けた。
 「個人情報保護委員会」は、情報保護に関する重要事項を全学的に審議・決定する機関として設置された。各学部から選出された教員2人、総長が指名した教員2人、それに職員3人の計7人で構成し、学部長や各部署の責任者に対して助言、指導、勧告を行う権限を持つ。情報保護を学部や各部署に任せた上で、問題があった場合に委員会が解決に乗り出す。
 早稲田大学では、個人情報保護の考え方や仕組みを学生や教職員に浸透させるための取り組みも行っている。学生に対しては、入学時のガイダンスに情報倫理の講習会を組み込み、受講した学生にのみコンピュータシステムの利用IDを発行。04年度は97%の学生が受講した。また、研究室でサーバーなどを管理している学生には、年1回よりレベルの高い情報セキュリティの講習会への参加を義務付けている。
 教職員に対しては、採用時に個人情報の管理や危機管理などについての研修を実施している。しかし、「個人情報の保護について、教職員の間に温度差がある。採用時だけでなく、今いる人たちの意識をどう喚起していくかも今後の課題になる」(深澤部長)として、05年度中にも全教職員を対象とした研修を始めたい考えだ。



PAGE 22/29 前ページ次ページ
トップへもどる
目次へもどる
 このウェブページに掲載のイラスト・写真・音声・その他のコンテンツは無断転載を禁じます。
 
© Benesse Holdings, Inc. 2014 All rights reserved.

Benesse