VIEW21 2000.10  クラス運営・進路学習のためのVIEW'S method
 10月からの受験指導

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■part 2■ 模試の活用法
模試は復習させ到達度と弱点を把握させる

 模試の回数が増える2学期以降は、模試の位置付けと活用法を繰り返し指導する必要がある。模試は現時点の到達度と弱点を把握する手段である。「できた、できない」と一喜一憂して終わりにさせず、上手に活用する大切さを認識させたい。
 特に徹底したいのは、模試の復習をきちんとさせることだ。模試の問題は各分野の基本や頻出の部分を押さえて出題されており、類題が本番で出る可能性は十分ある。また、模試を通して学んだものは定着率が高い。自分一人で漫然と問題集をやり、すぐ解答を見たりするのに比べ、緊張感と集中力が違うからだ。その分、復習をしっかりやれば、出された問題は知識として身に付きやすくなる。
 復習は、まず解答・解説を見ながら自己採点し、できなかった問題・分野にもう一度取り組ませる。その際、どこで間違えたのか、なぜ間違えたのかに注目して復習するように促す。不正解だった問題をノートに貼って、再度トライさせ、重要事項や関連事項を調べさせた「復習ノート」を提出させてもよいだろう。
 マーク模試の場合は、答案が返ってこないため、偏差値や合否判定しか見ない生徒が多い。その問題ができなかったのは、時間がなくてノーマークだったのか、誤答なのか、誤答ならケアレスミスか純粋にできなかったのかなど、問題と突き合わせて復習させる。
 個人成績票が返ってきたら、合否判定だけでなく、教科ごとの到達度を確認させ、強化すべきポイントを発見させる。志望校別の設問成績を確認し、同じ大学を志望する者の中での設問別の成績を把握させる。得点の低かった分野は弱点、つまり強化すべきポイントとなる。

図 ● 10月から3月までの受験指導の流れ
10月から3月までの受験指導の流れ


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