ベネッセ教育総合研究所
特集 進路学習の深化を探る
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3 意識と行動のギャップを埋める仕掛け
進路学習と教科・学習指導との連携
 目標は持ててもなかなか行動に移せない生徒の存在を課題として挙げる学校も少なくない。これまで述べてきたような進路学習の場で、なりたい自分を具体化させる取り組みの充実に加え、「目標のために今をどう過ごすべきか」をプランニングする力を養成することも、求められていると言える。
 例えば、将来の目標を考えることに加えて、高校生活3年間での具体的な目標を立てさせる取り組みなどが考えられる。高1の早い時期に、卒業生や上級生から高校時代の過ごし方を語ってもらうなどの方法があるだろう。
 更に、行事や授業において、生徒の内に「努力すれば成果が得られる」という経験と自信を育むことも重要だ。例えば、定期考査を、「目標に向けて計画を遂行する力を身に付けると共に、頑張れば結果を出せることを実感する場」と捉え、考査に向け何をどう頑張るべきかをシラバスなどを通じて提示していくことも考えられるだろう。
 「目標」を描き、深める活動も必要だが、同時に実現に向けた実践力とプランニング力の育成を意識的に、そして同時に行うことが求められている。そのためには、進路学習を、教科・学習習慣づくりに向けた活動と連携させながら、日常と進路目標とのつながりを描かせることが必要だ。


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