ベネッセ教育総合研究所
特集 進路学習の深化を探る
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4 教科指導でも「自立心」を育む姿勢を共有
 志望実現に向け、目標が真の意味で自身の中に根付くレベルまで進路観を深めさせることが、進路学習において意識されているが、同様の方針は、教科指導、定期考査などにも貫かれている。
 「近年の生徒は、『与えられること』に慣れているため、自分でしっかりと考える力が乏しいと言われています。本校ではこの対応として、03年度より『与えすぎない』『答えを見せすぎない』指導を重視し、『なぜ』を大切にすることにしています。大学入試問題研究で出てきた課題を基に日々の授業やテストの作問を行っていますが、こうした授業や考査を実践するとなると、先生方の添削指導の負荷は少なくありません。しかし、生徒に力を付けさせるにはある意味『鍛える』部分が必要だと捉えています」(鶴田先生)
 ただし、「鍛える」だけでは、伸び悩む生徒は「自分はできない」という思いを抱きがちになる。そこで、生徒が「やった分だけ成果が出せる、という自信を身に付けられる場」として、毎週火曜のゼロ時限目に、範囲を定めた授業内容の確認テスト「火曜テスト」も導入している。2年2学期半ばまでは国数英の3教科、2学期以降は理社を含め、5教科で実施。火曜日テストは「やったことが成果になる」自信を付けさせる場、考査では「自分なりに『なぜ』の答えを深め、自立心を育てる」鍛錬の場として機能している。


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