ベネッセ教育総合研究所
指導変革の軌跡 静岡県立・榛原(はいばら)高校「広報活動」
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中学校訪問と個別進学相談会で地域にアピール
 コミュニケーション不足によって、榛原高校の正しい姿が中学校に伝わっていない。そこで現在榛原高校では、中学校との連絡を密に取るために、入試結果や入学した生徒の様子の報告、次年度の入試制度の説明などの様々な機会を見つけて、1校につき年3〜5回程度は訪問している。
 また、中学生や保護者に榛原高校の魅力を知ってもらうために、やはり02年度からスタートさせた取り組みが、「個別進学相談会」だ。これは榛原高校への進学を検討している中3生とその保護者を対象に、2学期に個別面談での進学相談を行うもの。中学校の校区別に公民館等を会場に7〜8か所で実施。夜の7時から約2時間を使って、生徒と保護者からの質問に答えながら、榛原高校の実状を伝えていく。もちろん生徒や保護者に応対するのは榛原高校の教師だ。
 この個別進学相談会のアイディアを出したのは、榛原高校の広報スタッフだった。広報スタッフとは、榛原高校の広報活動を充実させるために、希望制でメンバーを募集して発足した組織のことで、現在は10名で構成されている。夜に開催される個別進学相談会は勤務時間外での活動となるため、当初は広報スタッフを中心とした有志で取り組む予定だった。ところが多くの先生が活動に共鳴し、毎年30名近い先生が自主的に参加してくれているという。
 「個別進学相談会に初めて参加された先生のほとんどは『こんなことだったら、もっと前から加わっていればよかった』という感想を述べられます。生徒や保護者の学校に対する期待や要望を直に聞くことができる機会は、そんなにはないですからね」(栗田先生)


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