ベネッセ教育総合研究所
特集 保護者と「共育」する学校づくり
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出席率100%に迫るPTA総会
 宮崎西高校における保護者向けの取り組みは、新入生を対象に3月末に実施される「入学者オリエンテーション」、そして、4月下旬に実施される「PTA総会」で幕を開ける。特に、丸1日をかけて実施されるPTA総会は、実に95%を超える出席率を達成している。全国的に「参加率5割がやっと」という学校も珍しくない中で、どうしてこのような高い出席率が確保できるのだろうか。中浦和博教頭はその理由を次のように説明する。
  「まず、何より内容の充実に努めていることが大きいと思います。PTA総会では、予算・決算の承認や役員の選出といった運営上の内容だけではなく、校長による学校運営方針説明や各分掌主任の話、授業参観、更には生徒による合唱や弦楽・ピアノ等の生演奏を盛り込むなど、保護者が来たくなるような工夫をしてきたのです」
  内容の工夫と合わせ、宮崎西高校ではPTA総会の実施方式そのものにも工夫を凝らしている。部活動の時間等を調整して、多くの保護者が参加しやすい土曜日に日程をずらすと共に、当日都合により参加できない保護者のために、欠席者集会という形で再度の参加機会を用意したのだ。
  「実際には9割以上の方が総会に参加してくださるので、欠席者集会の参加者はごく少数です。しかし、欠席者集会があることで、『どうしても参加してほしい』という学校のメッセージを伝えることにはつながっています。また、どうしても仕事等のため都合のつかない保護者からは、欠席者集会の実施への感謝の声もあります」(中浦教頭)
  一方、体育館でのPTA総会が終わった後には、各クラス単位に分かれての「クラス懇談会」が行われる。「早期に担任と保護者が対面することで、互いの人間的な信頼関係を築く」(中浦教頭)ことがその目的だ。


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