ベネッセ教育総合研究所
富山県富山市立熊野小学校
熊野小学校データ
 2003年に創校130周年を迎えた伝統ある小学校。人口約32万人の富山市の南端に位置し、西に熊野川、東に土川が流れるなど、自然環境に恵まれている。地域に開かれた学校を目指し、全日学習参観には、終日、すべての授業を地域に公開している。ITに関する教職員の関心は高く、校外の研修会などにも積極的に参加。03年度には「川の学習サミット」に参加するなど、インターネットを通じて全国の小学生との交流の輪を広げている。
〒939-8171 富山市宮保602番地
TEL 076-429-1780
FAX 076-429-1750
http://www.tym.ed.jp/sc117/
校長/平垣美子先生
児童数/390人
学級数/14学級(特別支援教育学級1を含む)
平垣美子校長
▲平垣美子校長
PAGE 6/9 前ページ次ページ


すべての先生がITを“当たり前のように使う”学校に
富山県富山市立熊野小学校

 ITというと、「特別なもの」と思いがちだ。そして、教室環境や技術上の制約から、限られた先生しか使わないという学校は多いだろう。そんな壁を乗り越えて、授業でITを“当たり前のように使う”ことを実現しつつある熊野小学校を紹介する。


校庭で、図書室で、ITをボーダーレスに活用
 「うちの学校には、すべての教師に『パソコンを使うのが当たり前』『自分だけ遅れてはいけない』という意識があるんですよ。これは、熊野小の特徴だと思います」
 熊野小学校の先生たちのITへの積極性を、平垣美子校長はそう強調する。校内研修会を実施すればほとんどの職員が参加。すべての職員が職員室でパソコンを使っている。プロジェクターやスクリーンを「自腹を切って」購入し、教室で使用している先生もいるほどだ。
 ITサポーター(注1)として派遣されている湊ひとみさんも、
 「パソコンを使った授業というとコンピュータ室での一斉指導が多いのですが、この学校では、場所も時間もボーダーレスです。つまり、コンピュータ室に限定されず、普通教室はもちろんのこと、校庭に持ち出したり、図書室で使ったり。休み時間も、子どもたちがルールを守りながら、コンピュータ室や教室でパソコンにふれています」と感心する。

注1 ITサポーター
ベネッセコーポレーションの「スクールイントラパック」のオプションサービス。専門のサポートスタッフ(ベネッセオフィシャルサポーター)が各学校に毎月定期的に訪問し、授業でパソコンを活用する方法について先生方と一緒に検討し、授業前のパソコン機器準備や授業中の先生、子どものパソコン操作の補助などのサポートを行う。


 湊さんが来校する月2回のサポート日には、引きも切らず、さまざまな先生から彼女へのサポート依頼がある。教師も児童も当たり前のようにITに親しむ雰囲気は、どうして培われたのか。まずは、実際の授業から探ってみた。
写真
▲渡辺先生の国語の授業。黒板の一部にはスクリーンが常備された
状態で、いつでもパソコン画面を映し出して授業ができる


PAGE 6/9 前ページ次ページ
トップへもどる
目次へもどる
 このウェブページに掲載のイラスト・写真・音声・その他のコンテンツは無断転載を禁じます。
 
© Benesse Holdings, Inc. 2014 All rights reserved.

Benesse