ベネッセ教育総合研究所
東明小学校
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教師の持ち味が出る「学習活動七変化」
 渡辺先生は、デジタルコンテンツを使った授業の構成を「学習活動七変化」と題し、次のように説明する。
 「デジタルコンテンツを使った授業の組み立て方としては、(1)デジタルコンテンツの『提示利用』、(2)『子どもが利用』、そして(3)パソコンを使わない『従来の方法』の三つがあります。これらにはメリットデメリットがそれぞれあるので、どう組み合わせるかがポイントになります。例えば今回の授業でいえば、最初の導入はプレゼンテーションソフトと『さんすうランチ3』で『提示』して引き込み、次は実際にはさみを使って自分の手で体験させる――というように、デジタルコンテンツの特性がうまく生きる部分と、従来の方法が適している部分とを見極めたうえで組み合わせ、授業に動きを持たせるのです。ここで教師の持ち味が出ますね」
  それでは、実際の授業において活用価値のあるデジタルコンテンツとはどのようなものなのか。渡辺先生は、(1)用途がはっきりしており、(2)「機能の山盛り」ではなく使用場面がある程度限定され、(3)操作がシンプルなもの、と語る。
 また、授業のなかで子どもたちを「観客」にしてしまうのではなく、「出演者」として参加させるためには、子ども自身が考え、さらに調べたいと感じたり、体験する余地のあるデジタルコンテンツと、それを生かす授業設計が必須と渡辺先生は説明する。
 「デジタルコンテンツを使って子どもを満足させてしまったら、それは逆に失敗です。例えば、虫の秘密が全部わかってしまうような情報過多なコンテンツはだめ。半分くらいわかって、『もっと調べたい』『自分で虫を探しに行きたい』と好奇心がわくようなものがいいですね」(渡辺先生)  


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