| 名古屋学院大学 |
| Betweenは（株）進研アドが発刊する情報誌です。 |
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| 専門の授業の意欲も向上 |
能力開発総合講座は、学生の学習姿勢全般にいい影響を及ぼしている。受講がきっかけで資格取得の勉強を始めた学生が、専門科目など他の授業でも積極的になる傾向が目立つという。「質問の回数が増えた学生などは、たいがい資格試験を目指している、と答えますね」と三枝教授。
また、教員の意識にも変化が生じている。キャリアセンターでは就職が内定した学生をゼミに派遣して体験談を話させているが、「自分のゼミにも来てほしい」と要請してくる教員や、専門外ながらエントリーシートの書き方を研究し、授業で教えたいと申し出る教員も。しかし三枝教授は、すべての教員がそうなる必要はないと考える。「多様な価値観を認め合ってこそ大学と言えますから」。
同講座では、内定した4年生がTAとして協力、学生同士のコミュニケーションが盛んになっている。面接時のピアスの可否や髪の毛・靴下の色など教職員では具体的なアドバイスに困ることも、経験にもとづく自信からフォローできるため、TAは頼れる存在だ。
そこで、今後はTAを拡大し、「プレースメントリーダー」として養成することも検討している。就職活動を通して行動力と自信をつけた学生にリーダーを務めさせ、ゼミやサークル仲間の中にコアを作り、そこからキャリア意識を広げていこうというわけだ。現在は就職活動に関する情報収集のため、ゼミごとにリーダーを置くよう依頼し試行しているが、いずれは上級生が下級生をサポートする体制を整えたいという。 |
| ネットワークを活用した学生の心理的サポートも構想 |
同大学では全学生にノートパソコンを配付し、CCS（キャンパスコミュニケーションシステム）というネットワークを構築。「必要なときに必要な人が必要な場所で必要な情報を取り出せる」システムで、各種証明書の発行をパソコン上で申請したり、携帯電話で休講情報を得ることが可能だ。
キャリアセンターでは、CCSを使ったキャリアアップのシステムも構想している。内定状況の報告などを含めた学生からの情報収集に役立てることはもちろん、就職活動の不安を、教職員とのコミュニケーションを通してタイムリーに解消するための利用も検討しているという。
また同大学では、事務組織の改革も検討課題に上っている。軌道に乗り出した入学時からのキャリア教育を、高大連携によって入学前から手をつければ4年間の成果をさらに高められる。そのためには、キャリアセンターが高校との接点を持たない現在の体制を見直す必要がある。「学生の視点に立ったサービスを提供するには、縦割の弊害を排して一体となって行動できる組織に変える必要があります」と、三枝教授は話した。 |
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