ベネッセ教育総合研究所
高校改革のいま
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各高校の入試の実態と学習プロフィールの把握が必要

 今後も全国的な規制緩和の流れの中で、学区の撤廃・緩和と入試の弾力化がますます進むことになるだろう。旧来の進学実績校であっても、学区の撤廃に伴って教育をより特色化した他校に生徒を奪われかねない時代を迎える。
 近年、公立高校では、地域への説明責任を果たすために学校教育目標を設定し、中学校に対して3カ年の学習シラバスを提示するなどの施策が実施されつつある。競争的環境の中、各校が主体的に選抜方式を決定し、教育内容について対外的、積極的に保証することで、高校教育はさらに活性化すると思われる。
 大学が注視しなければならないのは、今後高校ごとの学習プロフィール(教科学習、総合学習、課外活動などの学習履歴)がますます多様化するという点である。
 これらは大学の入試をはじめとする募集戦略のあり方にも関わってくる。多様化する公立高校入試の実態と、個々の高校における3カ年の学習プロフィールの把握が求められる。
 大学教育をより活性化させ、高大接続を促進させるポイントは、「多様化する生徒の高校段階での学びを把握し、個々の生徒の意欲、関心、態度に応じた教育のあり方を追求する」ことに尽きるだろう。


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