ベネッセ教育総合研究所
特集 保護者と「共育」する学校づくり
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教科担任も参加する「学級懇談会」で理解を深める
  さて、一連の働きかけの総仕上げとも言えるのが、各学年6〜7月に実施される「学級懇談会」だ。これは、2クラス合同で実施する教師と保護者の情報交換会なのだが、注目すべきはそこに参加する教師の顔ぶれだ。すなわち、担任・副担任はもちろん、教科担任までが参加するのである。
  「担任と保護者は、PTA総会や家庭訪問でも顔を合わせますが、教科担任の先生が保護者と顔を合わせる機会はほとんどないのが一般的です。しかし、生徒が家庭で勉強の話をするときには、教科の話が必ず出てくるはずです。そうしたときに、保護者が教科担任の顔をパッと思い浮かべることができる関係であるかどうかは、大きな意味を持ってくると思います」(浜口教頭)
  この試みは功を奏し、学級懇談会への参加率は、ここ数年で6割〜7割前後と高い水準をキープしている。しかも、宮崎西高校では出席者に対するアンケートを実施し、「教科担任の先生と話ができたか」「時間は十分だったか」といった観点で意見を集約して内容の改善に役立てている。
  「アンケートの結果は学年PTAやPTA新聞で紹介していただいています。参加者の率直な意見をうかがうことで、タイムスケジュールの改善や内容の充実につなげています」(鍋倉先生)
  以上のように、「対保護者」を意識した宮崎西高校の取り組みの多くは、年間の上半期に集中的に実施される(図2)。早期に意識啓発を行うからこそ、宮崎西高校に生徒を預けた保護者は、学校の教育活動への高い信頼感と参加意欲をその後も持続できるわけだ。
▼図2 宮崎西高校の保護者向け取り組みの概要
図2
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