ベネッセ教育総合研究所
SSH指定校レポート
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Interview
もう一つの視点で考える
化学教育の最前線で共に闘いたい
◎広島大大学院医歯薬学総合研究科教授 小池 透

 「知識」の詰め込みを主としていたかつての方法から、物事を総合的に考える能力、すなわち生きていく「知恵」を身に付けさせる高度な教育システムが求められる時代になってきました。
 化学実験をしていると、生徒たちは素晴らしい「笑顔」を見せてくれることがあります。その瞬間が本物の科学的な「知識」と「知恵」を伝授する最大のチャンスであり、教員の手腕が問われる時だと思います。また、生徒たちは、大学教育に大きな期待を持っており、それを裏切っているのは大学の教員であることがよく分かりました。
 今回、広島国泰寺高校に向けて作成した実験書は、内容の水準をできるだけ高校レベルとし、より詳しい説明を求める生徒や教員に対する解説も含めています。少し工夫を加えれば、本書の実験は、中学や大学の基礎教育の教材としても十分使用できるものと考えています。実際、私は薬学を学ぶ大学2年生の「物理化学(一般化学)」の講義で、この実験書の内容を紹介しています。講義資料は、私どものWebページhttp://home.hiroshima-u.ac.jp/tkoike/em.htmlにあるpdf形式のファイルをご覧ください。化学教育の最前線で日々悪戦苦闘されている先生方に、少しでも役に立てば幸いです。

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