ベネッセ教育総合研究所
Case Study 学力調査を生かした実践事例
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単元理解の自己評価システム
 このようなゲーム感覚の楽しい授業と並行して、着実に基礎力をつけるための取り組みも日々行われている。その一例が、「できたかなカード」(自己評価カード)(図2)を使った算数の授業である。
図2
■図2 できたかなカード(自己評価カード)

単元ごとに確認テストをして、その一週間後に定着度をもう一度確認する

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単元ごとに、具体的にどの問題が苦手かを子ども自身に気づかせ、苦手な部分に集中的に取り組み、「わかった」という経験を重ねることで、壁を乗り越えた楽しさ、自信につなげることを目的としている。
 5年生の場合、自分専用に渡されたファイルの見開き右にはプリントやテストを綴じ、左に単元ごとの「できたかなカード」を貼る。子どもたちは、プリントのどの箇所を間違えたのかを確認してカードに記入し、苦手部分を拡大したプリントで練習を繰り返す。どのプリントも、赤字のコメントや直しの計算式で埋め尽くされている。何枚もプリントをこなすうちに、次第に先生のつける○が多くなり、ついには大きな○とともに「よくがんばったね!」などのコメントが贈られる。「できたかなカード」の各欄にも、子どもの書いた◎の横に、先生のコメントがびっしり書き込まれている。ぶ厚いファイルは、子どもたちにとって、学びのプロセスを体得した、まさに達成感と自信のつまった作品集だ。


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