ベネッセ教育総合研究所
地方自治体がひらく新しい教育
PAGE 3/15 前ページ次ページ


地域の住民を校内に招き入れる
 学校が架け橋となり、子どもたちと地域社会とを結ぶ活動も、積極的に後押ししている。
  その一つが「いきいき学校応援団」の制度化だ。これは、ボランティアとして学校運営に参加してくれる住民を募り、各校に派遣する制度。音楽の時間に三味線や琴を教えてもらったり、コンピュータが堪能な人に講師を依頼したり、読書の時間に朗読をしてもらったりする。運動会などの学校行事でもボランティアに参加を依頼し、活動に厚みを加える学校も多い。
  現在、登録者は市全体で1400人を超えている。多い学校では04年度1年間で、延べ256人のボランティアが参加した。「地域の人を校内に招き入れる施策は、最も力を入れていることの一つです。すべての学校で、保護者や地域住民に終日学校を公開するオープンスクールを実施しているのも同じ方針からです」と、篠山市教育委員会の参事・水井廉雄氏は説明する。
  年に2、3日から1週間程度、誰でも自由に授業を見学できるオープンスクールは、地域住民に学校教育への理解を深めてもらううえで、大きな効果を発揮している。例えば、「総合的な学習の時間」といっても、体験したことのない人にとっては、どんな授業なのかわかりにくい。少人数教育などの新たな取り組みも、見学してもらうことが理解や協力へとつながる。
  オープンスクールの期間は学校が終日開放されており、掃除や給食、休み時間などの授業時間外の活動での、子どものいろいろな様子も見られる。そうした点を評価する声も寄せられているという。
写真
地域講師を招き地域芸能を学ぶ。住民を学校に招き入れ、
それぞれの経験を生かした子どもたちとの交流を仕掛けていく


PAGE 3/15 前ページ次ページ
トップへもどる
目次へもどる
 このウェブページに掲載のイラスト・写真・音声・その他のコンテンツは無断転載を禁じます。
 
© Benesse Holdings, Inc. 2014 All rights reserved.

Benesse