ベネッセ教育総合研究所
学校現場が長期休業を意義ある機会とするために 夏休みの指導のポイント
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theme2 学習ガイダンスの配付
自由研究のテーマ案を保護者にも配付
  夏休みをどう過ごすかは、保護者の存在なしには考えることができない。B小学校では、夏休み前に保護者会を開いているが、そのときに保護者に渡すのが、「夏休みの学習のヒント」という資料だ。そのなかに、自由研究のテーマ例を載せている。
図3 夏休みの学習のヒント
夏休みの自由研究は、子どもが選んだテーマによっては 保護者の協力を得ながら
進めたほうがよい場合もある。そのため、夏休みの前には あらかじめ学校側から
保護者に自由研究について、そのねらいや子どもをサポートするうえでの注意点などを
伝えておくことも重要になってくる
図3
▲クリックすると拡大します。
  B小学校では夏休みの宿題に、自由研究と読書感想文を課しているが、自由研究で何に取り組むかは、文字どおり子どもの自由となっている。漢字や計算問題をこなしてくる子どももいれば、社会や理科の調べ学習に取り組む子どももいる。課題(テーマ)が自由なのは子どもたちにとってはうれしい半面、何をすればいいのか迷う子どもも出てくる。そこでB小学校では、子どもたちに「夏休みの学習のヒント」を配付しているのだが、同様のものを保護者向けにも作成している。その理由は、「夏休みは、保護者にも子どもの学びに一緒にかかわってほしい」という思いがあるからだ。
  「資料では、各教科ごとに自由研究のテーマ案を提示しています。調べ学習をするときの手順等についてまで、詳しく書く教師もいます。保護者会のときには、『休み明けは授業に集中できない子どもが多くなるので、規則正しい生活を少なくとも1週間前からは心がけてください』というお願いもしています」
  ちなみに、学校によっては、「夏休み中に地域の社会教育施設で開かれる子ども向け科学セミナー」や、「夏休み中に子どもと一緒に行ってほしい博物館や科学館」といった情報を収集して、保護者向け資料として作成しているようだ。子どもが夏休みを有意義に過ごせるかどうかは、保護者による部分が大きいだけに、学校はこうした情報提供を通じて、側面から保護者を支援していきたい。


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