一つの短大を平均5人の評価員が担当
――短大基準協会が行う第三者評価の目的は何でしょうか。
第1の目的は、「高等教育機関としての質の保証」です。今回の第三者評価の法令化にあたり、文科省は、設置認可を与えた当初の水準を短大がその後も継続して保っているかどうかを重視しているように思います。そこで、質が維持されていることを証明しようというわけです。
第2の目的は、「高等教育機関としての質の充実・向上」です。女子を中心とする受験生のニーズの多様化や就職難など様々な要因が複合し、多くの短大はここ数年、志願者の大幅減という事態に直面しています。今、短大は自らの油断を戒め、質の保証に加えて、さらなる充実・向上を図るべく努力しなければなりません。短大基準協会の第三者評価がそのきっかけになればいいと考えています。
第3の目的は、「高等教育機関としての信頼の確保」で、評価結果を公開することで短大が社会的な信頼を得ようというものです。しかしこれはとても難しい問題です。情報を安易になんでも公開すると、マスコミがその一部だけを取り上げてセンセーショナルに報道することも考えられるからです。このことを踏まえた上で、どこまで公開すべきかについて議論をしているところです。
――具体的にはどのような内容や基準で評価を行う予定ですか。
評価内容については、まだ案の段階ですが、10の評価領域に分け、各領域で、どのような点について評価するかという評価項目を明示します(図表)。
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