特集 入試改革を読み解く
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3 推薦・AO入試などの実施予定について

ほとんどの大学が推薦・AO入試を拡大

 推薦・AO入試の実施に関しては、ほとんどの大学が導入・もしくは拡充する方向で検討を進めているようだ。しかし、その内容は各学部の事情や置かれている立場によって様々である。ここでは傾向の差が顕著であった「学部系統別」「入試難易度別」の2つの観点から詳細に見てみたい(図4)。

▼図4 クリックすると拡大します
図4

総合系学部で社会人入試などの拡大傾向

 学部系統別で見た場合、基本的にはどの学部系統も推薦・AO入試を拡充する予定のようだ。しかし、総合系学部(教員養成・生活科学・総合科学・国際関係学部など)が他の学部系統とはやや異なった動きをしており、特に「社会人入試を導入、もしくは拡大したい」「帰国子女入試を導入、もしくは拡大したい」の項目において、他の学部系統より高い肯定率を示している。実際、総合系学部の中には、多様な学生を積極的に受け入れることで、新たな特色づくりに動こうとする学部も見られている。

 地方大クラスで 拡大傾向が顕著

 入試難易度別に見た場合、偏差値68以上の難関大で、推薦・AO入試の拡大志向が弱いことが読み取れる。このあたりの事情については、後出の京都大の事例記事を参照してほしい。
  これに対し、偏差値53未満の大学では、社会人入試や帰国子女入試の拡大を図る傾向がやや強い。これに該当するのが地方国公立大であるが、これらの大学では、高卒者に加え、多様な学生の確保に大きな関心を持っているようだ。


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