特集 「完全新課程生」をどう育てるか
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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06年度に向けて導入期指導の見直しを図る

 予想を上回る速度で生徒の気質変化が進みつつある状況を受けて、藤枝東高校では06年度に向けて、03年度に立てた指導プランを修正する作業が行われている。特に、宿泊研修のプログラムの再編は、目下の大きな課題だという。
  「今年の経験から言えるのは、形として机に向かわせてもダメだということですね。もっと根本的な、意欲・気力といった部分も合わせて身に付けさせないことには、我々が求めているような学習姿勢にはうまく転換できないようです。ここ数年、宿泊研修のメニューの中には、レクリエーション的な活動も追加されてきたのですが、06年度はそれらを削減し、学習を通じて何らかの達成体験を積ませたり、学習内容を量から質に転換させる体験を積ませるような仕掛けづくりが必要かと思います」(浅川先生)
  また、従来は、その年の学年団が行ってきた合宿のメニューづくりを、06年度は、05年度の1学年団が担当するという。
  「学年団結成から日も浅い状況では、急いで合宿のメニューを作成する負荷が大きいですし、05年度の反省を確実に生かすことも難しいと思います。だからこそ05年度の状況を知る我々が、しっかりとしたプランを考えて06年度に伝えていかねばと思います。細部についてはこれから検討していく予定ですが、あえて難しい課題に挑戦させたり、課題のこなし方について、今までよりも詳しくレクチャーする必要があると考えています」(藤原先生)
  その他にも藤枝東高校では、カリキュラムの再編やシラバスの見直し、習熟度別授業の再編など(図2)が、06年度を見据えて進められている。「完全新課程生」への対応は、未だ現在進行形なのだ。

図2

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