特集)自立を支える「学校」と「家庭」の連携
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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生徒の自立促進のために、
保護者と連携するとよいことは何か?

『VIEW21』高校版 読者モニターの声(抜粋)

保護者に期待したいこと
高校に入れば親としての役割は終わった、と思う保護者が多いのが実情。過干渉はよくないが、子どもに任せきりにならないよう、保護者を含めた情報交換が必要。〈茨城県〉
過保護な親が多く、子どもに無理をさせたくないと思っている。この意識を変えることは容易でないが、自立できない生徒は社会に出て大きな壁に突き当たることを伝えたい。〈千葉県〉
「本人に任せている」「本人の好きなようにさせている」等の親の発言が多い。子どもの目の高さではなく、親としての視点で職業観を子どもに語ってほしい。 〈静岡県〉
保護者による子どもへのキャリア教育が必要。親こそが、職業観や社会貢献への意欲を植え付けることができる。 〈長崎県〉
連携すべきこと
自分の進路は他人任せでなく「自分で選択する」という態度を、学校と家庭が共通理解の下に生徒に身に付けさせることが大切。〈兵庫県〉 「進路のことは子ども自身に任せていますから」と、保護者に言わせないこと。常に生徒の希望や状況を大人が把握し、大人の希望を押し付けず粘り強く応援していくことが必要だ。〈滋賀県〉
情報の共有。互いに本音を言えず、内に抱えたままではうまくいかない。教師も自分の価値観をしっかり表明する勇気が必要だ。〈福島県〉 小中学校に比べて、高校では保護者との関係が薄くなりがち。学校から家庭への情報提供を細かく行い、家庭の声を吸い上げる機会を多く持つことが大切だ。その中で、生徒が自ら行動する方向へ持っていけるよう見守ることだと思う。〈秋田県〉
学校からの情報を信頼してもらうこと、すなわち「強い信頼関係の構築」が大切。〈愛知県〉 さまざまな方法を使って、開かれた学校づくりをする必要があると思う。その中で、家庭と学校を結び付ける絆を再確認し、生徒の自立(キャリアの形成)に尽力するべきだろう。〈岡山県〉
生徒のルール、教師のルール、保護者・PTAのルールをつくり、それぞれが守り合うというのは難しいが、追求してみたい。〈埼玉県〉

誠意を持って、
リスクをリスクとしてきちんと伝えるのが教師の役目

茨城県立水海道(みつかいどう)第一高校  柴崎次郎

日頃から情報をこまめに伝え、
まず保護者の顔を学校へ向けるようにする

東京都立八王子東高校 遠藤彰

塾や予備校ではない
学校だからこそすべき指導があると伝えることが必要

岡山県立瀬戸高校 山本達也

保護者の意識を変える取り組み事例
埼玉県立川越女子高校 「高校入学はゴールではない」ことを保護者に強く意識させる
「進路勉強会」を通して、保護者が生徒にどう向き合ってほしいのかを伝える
山口県立下関西高校 二者面談、三者懇談を充実させるため、毎学期、進路希望調査と進路検討会を実施
検討会の結果は学校の総意。保護者への説得力が増し、担任の自信も付く

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