第4回学習基本調査・高校生版
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5.社会観・価値観


7割以上の高校生にとって学校の勉強は、「一流の会社に入るために」「会社や役所に入ってえらくなる(出世する)ために」など、「職業的な成功、地位の達成」の手段としてとらえられている。つづいて、「社会で役に立つ人になるために」「心にゆとりがある幸せな生活を送るために」など、実用面ではない効用もそれぞれ5割以上の高校生が信じている。幸福をもたらす要因は、小学生、中学生同様に、高校生でも「いい友だち」(96.3%)であった。時間選好については、「将来優先」「現在優先」の間に全体として差異はないものの、性別や学校の偏差値帯とは関連がみられた。


Q.●学校の勉強は、次のことにどのくらい役立つと思いますか。
  ●あなたは、次の意見をどう思いますか。
  ●あなたの考え方は、次のどちらに近いですか。

図2-2-17 勉強の効用(全体・性別)

 ここでは、まず学校の勉強の効用についてたずねている。「とても役に立つ」および「まあ役に立つ」と回答した比率の合計を多い順に整理すると図2-2-17のようになる。

 回答率が7割台を示し、大多数の高校生が勉強の効用としてあげたのは、「一流の会社に入るために」77.0%、「会社や役所に入ってえらくなる(出世する)ために」74.7%の2項目である。ここから、「職業的な成功、地位の達成」の手段として学校の勉強をとらえていること、したがって、学歴主義的な社会観を大多数の高校生が依然としてもっていることがうかがえる。しかし、「お金持ちになるために」の回答率は54.5%となっており、「職業的な成功、地位の達成」ほどの効用は期待されていない。「職業的な成功、地位の達成」と「経済的な成功」がいずれの高校生にも同一視されているわけではないと推測される。


 小学生※1では、多くの子どもたちが勉強の効用として支持していた「よいお父さん、お母さんになるために」「趣味やスポーツなどで楽しく生活するために」の回答率は5割前後となっているものの、後者の45.1%という数値からは、高校生たちがそれなりに勉強の効用を信じているといえよう。


 性別でみると、「お金持ちになるために」と「趣味やスポーツなどで楽しく生活するために」の2項目を除いて、男子より女子の数値が高くなっており、女子のほうが勉強の効用を信じていることがわかる。とくに、「尊敬される人になるために」(女子68.8%>男子59.9%、以下同)、「社会で役に立つ人になるために」(73.4%>65.8%)の2項目で性差が明確である。女子の学習への動機づけは、勉強の道具的効用ではない側面による可能性が考えられる。


※1 『第4回学習基本調査・国内調査報告書・小学生版』参照。

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