第2回子ども生活実態基本調査報告書
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第2章
毎日の生活の様子

第1節 日ごろの生活

1. 生活時間(起床・就寝・睡眠)

首都大学東京准教授 長沼葉月

 2004年と比べ、すべての学校段階で「起床時刻」「就寝時刻」がやや早くなり、睡眠時間帯がやや早い時間帯に移行しているものの平均睡眠時間に大きな変化はない。また食習慣との関連では「早寝早起き型」<「早寝朝寝坊型」<「夜更かし早起き型」<「夜更かし朝寝坊型」の順で朝食をとらない比率が高くなる結果が得られ、早起き以上に早寝がよい食習慣に影響している可能性がある。

早起きの子どもたちが増えてきた?

 子どもたちの生活の様子として、最初に基本的生活習慣に注目したい。睡眠は、生活のリズムだけではなく心身の健康のリズムを表す指標としても重要なものである。文部科学省は平成18年(2006年)より「早寝早起き朝ごはん」の国民運動の推進を訴えたが、この間にその成果はみられたのであろうか。
 子どもたちの起床時刻を、2004年と2009年で学校段階別に示したものが図2-1-1である。通学先への距離が長くなる高校生では、小・中学生より全体に早起きであるが、注目すべきはこの5年間の変化であろう。いずれの学校段階においても、「6時より前」や「6時ごろ+6時30分ごろ」の回答割合が増え、それ以降に起きるという回答が減っている。
 図2-1-2は、子どもたちの就寝時刻を2004年と2009年で学校段階別に示したものである。
 2004年と比べて2009年では「22時より前」に就寝する小学生が増えており、「早起き」に加えて「早寝」も浸透しているようである。中学生になると全般的に就寝時刻は遅くなり、23時以降の就寝が大半を占めるものの、2004年と比べると「0時ごろ+0時30分ごろ」や「1時ごろ+1時30分ごろ」が減少しており、少し就寝時刻が早くなっているようにみえる。高校生については、就寝時刻の大半を2004年同様に、「0時ごろ+0時30分ごろ」が占めている。しかし「23時ごろ+23時30分ごろ」が増え、1時以降に就寝する高校生は2004年と比べて減っている。
 すなわち、どの学校段階についても起床時刻は早くなり、就寝時刻はやや早くなったようにみえる。そこで起床時刻については「6時より前」を5時30分、「8時よりあと」を8時30分とし、就寝時刻についても同様に「22時より前」を21時30分、「2時よりあと」を2時30分とし、平均就寝時刻、平均起床時刻、平均睡眠時間を算出してみた(図2-1-3)。その結果、小学生の平均就寝時刻は2004年に22時20分であったが、2009年には22時13分、平均起床時刻は6時40分から6時28分に、平均睡眠時間は2004年では8時間20分、2009年には8時間15分となっており、ほとんど違いはないものの、2004年から2009年にかけて、わずかながら睡眠時間帯が早い時間帯へ移行したことがうかがえる。中学生になると、小学生より大きく平均睡眠時間が減少するのは2004年から変わらなかったが、2004年と比べて2009年には平均睡眠時間が7時間09分から7時間16分とわずかながら増えた。平均起床時刻は2004年で6時50分、2009年で6時42分とほぼ変わらないが、平均就寝時刻が2004年の23時41分から2009年では23時26分へと早くなっている。高校生になると、中学生よりも平均睡眠時間は1時間減少しているが、2004年は6時間15分、2009年は6時間13分と調査時点による違いはみられない。とはいえ、平均就寝時刻は0時10分から0時03分に、平均起床時刻は6時25分から6時16分へと、いずれも早い時間になっている。つまり睡眠時間帯が早い時間帯へ移行した傾向が全体的にみられている。
■図2-1-1 朝、起きる時間(学校段階別、経年比較)
図2-1-1 朝、起きる時間(学校段階別、経年比較)
■図2-1-2 夜、寝る時間(学校段階別、経年比較)
図2-1-2 夜、寝る時間(学校段階別、経年比較)
■図2-1-3 睡眠時間の推移(学校段階別、経年比較)
図2-1-3 睡眠時間の推移(学校段階別、経年比較)
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