第2回子ども生活実態基本調査報告書
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高校生では大人の世界に身近なほうが「早く大人になりたい」と思う

 他にも、大人になることに関係しそうな項目として、「将来なりたい職業」があるかどうか、アルバイト経験(高校生のみ)、現在親が「あなたのことを大人として扱ってくれる」かどうか、地域別、成績(小・中学生)・高校偏差値層別(高校生)も確認した(表4-1-4)。
■表4-1-4 「早く大人になりたい」の諸要因(学校段階別)
表4-1-4 「早く大人になりたい」の諸要因(学校段階別)

 「早く大人になりたい」と答える割合が3ポイント以上高いのは、小・中・高校生を通してなりたい職業があるほう、高校生でアルバイト経験があるほう、小・中学生で親が大人として扱ってくれるほう、小学生と高校生で大都市より中都市や郡部のほうである。小・中学生の成績は関係しないが、高校生では進路多様校>中堅校>進学校の順に大人になりたい率は下がる。


 なりたい職業は、小学生のころはいわゆる「夢」であるが、高校生ごろから急速に現実味を帯びてくる。同様に、「大人として扱う」の意味も学校段階で変わってこよう。先の分析と合わせて考えても、小さいころは、地方に住んでいる子ども、親に尊重され自信が持てている子どものほうが大人になりたいということであろう。
 高校生となると、実際に大人に混じり、現実的な意味で職業希望があるほうが大人になることを希望している。ただ、高校偏差値層別では進路多様校ほど、また地域別では中都市や郡部ほど、「早く大人になりたい」と思っているという結果である。これらは現在の生活に不満を持ちやすい層である(本節第1項参照)。現在に不満を持ちながらも、すでに実質的に大人に近い生活を送っているほど、「早く大人になりたい」のである。ということは、この層は進学重視の風潮のなかで意思に反して学校生活に留め置かれているともいえる。逆に、都会の進学校の生徒が、「大人になりたい」と思いづらいのも気にかかる。

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