学びが深まるIT活用 IT活用で育つ表現力・集中力
福岡県 福岡市立横手小学校

福岡市の南部に位置する南区に1995年に開校した。開校当初から教育研究に力を入れており、04年度には3回目の研究指定を福岡市から受け、現在「生きる喜びを育む教育課程の創造」をテーマに研究に取り組む。

村田昭孝

▲校長 村田昭孝先生

児童数◎447人
学級数◎14学級
〒811-1311
福岡県福岡市南区横手4-22-1 TEL 092-501-9275
FAX 092-501-9334
http://www.fuku-c.
ed.jp/schoolhp/elyokote/

八尋俊行

▲教頭

八尋俊行

Yahiro Toshiyuki

尾形恵美子

▲3年生担任

尾形恵美子

Ogata Emiko

※本文中のプロフィールはすべて取材時(06年3月)のものです
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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福岡県 福岡市立横手小学校

他校とのIT交流で調べ学習の発表の場を広げ
子どもの学習意欲を引き出す

「伝えたい」という思いをITによって実現

 福岡市立横手小学校は、2004年度に福岡市の研究指定を受け、「生きる喜びを育む教育課程の創造〜豊かな表現力・コミュニケーション能力の育成をめざして」をテーマに3年間の研究に取り組んでいる。横手小学校が考える「豊かな表現力・コミュニケーション能力」は次の3点だ。
(1) 自分の思いや考えを表現するために、活動、言語、絵・図、音楽といったさまざまな方法で相手の五感に働きかける力(方法の多様性)
(2) さまざまな方法の中から、相手意識を持って適切に活用し、自分らしく表現する力(方法の工夫、創造性)
(3) 相手が理解できるように、自分の思いや考えを表現する力、そして相手の考えを尊重しながら自分の考えに生かす力(関連づける力)
 これらの力を伸ばす教育として、「総合的な学習の時間」や生活科を核に、地域の人々との交流を深めながら、調べて地域のよさを発見し、調べた内容をまとめて発表するという活動を積極的に行っている。八尋俊行教頭はねらいを次のように話す。
  「子どもたちは深く調べれば調べるほど熱中して、興味の対象を広げていきます。調べたことをまとめていくうちに、ほかの人にも知ってほしいと思うようになります。このとき、聞いてくれる人、見てくれる人がクラスメイトや保護者以外にもいれば、子どもたちの意欲は大きく高まる可能性があります。学習で大切なのは、発表の機会と対象をもっと増やすことなのです」
  「自分が調べたことをたくさんの人に伝えたい」という子どもたちの思いをすくい上げ、新たな発表の場として活用しているのがITだ。横手小学校は、同じ市内の福岡市立愛宕浜小学校と共同で、両校からアクセスできるWebサーバーを立ち上げ、交流を深めている。きっかけは、愛宕浜小学校から尾形恵美子先生が赴任してきたことだった。
  「ITサポーター(P8の注参照)の三坂晃子さんも赴任してきたので、交流サイトの構築を依頼しました。サーバー上に掲示板を作り、自己紹介などから交流を始めました。調べ学習を交流サイトで発表しようというのは、その延長線上として発展したものです」

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