つながる「保護者」と「学校」

兵庫県 芦屋市立岩園小学校

兵庫県 芦屋市立岩園小学校

閑静な住宅地に立地。保護者や地域住民の教育力の発掘に重点を置く。教科担任制の導入など、個別支援にも力を入れている。花壇の整備にも熱心で、2000年には第17回ひょうご花と緑のコンクール県教育長賞受賞。

校長●前川耕造先生

児童数●711名

学級数●23学級(うち特別支援学級3学級)

所在地●〒659-0013 芦屋市岩園町23-41

TEL●0797-32-1114

FAX●0797-38-7387

URL●http://www.edu- ashiya.
jp/iwazonoe/

前川耕造

▲芦屋市立岩園小学校校長

前川耕造
Maekawa Kozo
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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【事例2】

教育熱心な保護者の声に真摯に向き合う学校づくり

兵庫県 芦屋市立岩園小学校

教育熱心ゆえに、学校に対して強い要望を寄せる保護者には、どう対応すべきか―。ほぼ半数の児童が中学受験を経験する岩園小学校では、数年前から学校評価アンケートをはじめとした取り組みを行い、保護者との関係づくりに役立てている。

学校に強い要望を寄せるPTA

 岩園小学校は閑静な高級住宅地にあり、校区には経済的に安定した家庭が多い。母親は専業主婦の割合が高く、教育にも熱心なため、「学校に対して、細かいことにも気が付く保護者が多い」と、前川耕造校長は話す。
  卒業生の半数以上は私立中学校に進学する。「受験の環境が整っているから」と、他地域から転入してくるケースもあるという。その背景には、「クラスの半数が受験するため、子どもが受験勉強に専念できる」「保護者同士が情報交換をしやすい」といった保護者の考えがあるのではないかと、前川校長は捉えている。
  保護者の多くは、教育への熱心さから、小学校が地域にとって大切な存在であることも理解していると、前川校長は話す。
  「それだけに、学校に不適切な対応があったときの不満や要望の声は、ほかの地域よりも大きいと思います」
  前川校長がそれを最初に痛感したのは、2年前、岩園小学校に赴任した直後のPTAとの懇親会でのことだ。初めての顔合わせにもかかわらず、役員は学校に対する不満や要望を次々に口にした。当時、低学年の午後の授業にモジュール学習を取り入れていたことから「近隣の小学校に比べて学習時間が少ない」という不満や、「運動会の1年生の種目が幼稚だから変えてほしい」といった要望までさまざまだった。
  「こんなに学校に言いたいことがあるのかと驚く一方で、うなずける意見も多く、保護者は実によく見ていると感心しました」


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