移行措置対応のポイント 第1回 担任が進める英語活動
千葉県八千代市立萱田小学校

千葉県八千代市立萱田小学校

◎1992(平成4)年開校。教育目標は「次代に生きる国際人を育む」。英語活動の充実は、八千代市教育委員会指定の研究「個性を生かす教育の推進」の一環。5・6年生の活動を担当するALT2人が派遣されている。

校長◎井上滋先生
児童数◎1,018人
学級数◎30学級
所在地◎〒276-0042 千葉県八千代市ゆりのき台6-20
TEL◎047-484-5541
URL◎http://www.yachiyo.
ed.jp/ekayada/

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
   PAGE 10/16 前ページ 次ページ

【学校事例2】担任が主導する英語活動への挑戦

「分かる」「楽しい」という喜びで
英語活動への意欲を育む

千葉県八千代市立萱田(かやだ)小学校

八千代市立萱田小学校は、2007年度に文部科学省「小学校における英語活動等国際理解活動拠点校」の指定を受けてから英語活動に取り組み始めた。1年目の07年度末のアンケートで子どもの意欲や理解度が低かったことを受け、08年度には担任主導の活動に切り替えるなどさまざまな改善を行っている。
取り組みの3つのポイント
英語活動への子どもの意欲を高めることを重視し、「分かる」「楽しい」という気持ちになるような活動を目指す
担任は進行役、ALTはサポート役となり、子どもの実態に合わせた活動を展開する
「英語ノート」を基にしながら、子どもの実態と照らし合わせてゲームを組み込んだり、活動の流れを変更したりして活動計画を立てる

2年間の英語活動での変化

二つの「分からない」から子どもの意欲が低迷

 八千代市立萱田小学校では、拠点校の指定を受けた2007年度から、英語活動を5・6年生で年間各35時間行っている。うち30時間にALTが配置されている。だが、活動の立ち上げ当初は、大きな困難に直面した。07年度末に実施した子どもへのアンケートの結果で、5・6年生ともに意欲や理解度が予想以上に低く、「まったく出来なかった」と答えた子どもが多かったのだ。英語主任(当時)の岩本あずさ先生は、次のように振り返る。
  「英語が嫌いな理由を聞くと、多くの子どもが『英語が分からない』『活動中に何をすればいいのか分からない』という二つの『分からない』を抱えていることが浮かび上がりました」
  原因は明らかだった。それまでの「総合的な学習の時間」で行っていた国際理解教育の取り組みの流れから、07年度は活動をALTが主導した。どの教師にも「英語活動はALTに任せれば良い」という意識があり、担任は教室の後ろで見ていることが多かった。ところが、子どもはALTの話す英語を理解できず、更に活動のねらいも明確にしていなかったため、二つの「分からない」が生じていたのだ。


   PAGE 10/16 前ページ 次ページ
目次へもどる
小学校向けトップへ