移行措置対応のポイント 第4回 言語活動を通じてつくる国語の授業
岩手県奥州市立衣川小学校

岩手県奥州市立衣川小学校

◎2006年に3校が統合して開校。田園や森林などが豊かな環境にある。衣川中学校や幼保一体施設「あゆみ園」と近接し、交流が盛ん。家庭や地域と課題を共有し、解決を目指す「衣川小学校コミュニティ・スクール」にも力を注ぐ。

校長◎藤川ひとみ先生
児童数◎129人
学級数◎8学級(うち特別支援学級2)
所在地◎〒029-4332 岩手県奥州市衣川区古戸414-1
TEL◎0197-52-3202
URL◎http://school.city.
oshu.iwate.jp/koromokawa-e/

公開研究会◎2011年度に予定


VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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【実践編2】

「言語活動の設定プロセス」で
「ぶれない言語活動」を実施

岩手県 奥州市立衣川(ころもがわ)小学校

奥州市立衣川小学校では、各単元を通して身に付けさせたい「7つの読解力」を明確にした。
それを単元ごとに列記した、年間の「指導事項マトリクス」と
「言語活動を設定するプロセス」の明文化により、「7つの読解力」の定着を図っている。
課題

知識・技能を活用する力に課題

 同校、研究主任の吉田よしみ先生は、基礎・基本の定着度は高いが、活用を苦手とする子どもが多く、また、自分なりの考えを自分なりの言葉で伝える力に課題があると感じていた。「教えたことはきちんと覚えますが、『覚えたことを使って自分で考えてみましょう』と言うと困ってしまう子どもが多い。活用する力を育てなければ、本当に学んだことにはならないと感じました」と話す。
 文部科学省「全国学力・学習状況調査」の正答率でも、A問題は比較的高いがB問題に課題が見られ、知識・技能を活用する力の弱さが浮かび上がった。藤川ひとみ校長は「学力調査を受ける6年生だけでなく、1年生からの指導を見直す必要性を感じました」と説明する。

矢印
研究テーマ

習得・活用の双方の強化を図る

 学びを実生活に生かせる力・自分の考えを豊かな言葉で表現する力を付けるため、「主体的に読み、目的に応じて自分の言葉で豊かに表現する子どもの育成」を研究テーマに設定。国語科を中心に習得した知識・技能を活用する言語活動を充実させることにした。
 「基礎学力の更なる強化と同時に、相手や目的に合わせて自分の考えを話せる子どもの育成を目指しています。そのような力を付けることで、他教科を含むすべての教育活動に良い影響が出るものと考えています」(吉田先生)


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