BERD教育リポート メールマガジンバックナンバー

 「BERD教育情報通信」 バックナンバー 第1号(2005年9月9日発行)

※文中に記述された内容は当メールマガジン発行時のものです。

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■   ■   ◆BERD教育情報通信*第1号 2005/9/9発行◆
■   ■    ベネッセ教育研究開発センター メールマガジン
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■    ■
■    ■ BERD=Benesse Educational Research & Development Center
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少しずつ秋の気配を感じる様になりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
前回(0号)の発行からひと月あまりが経ち、ようやく『BERD教育情報通
信』第1号をお届けする運びとなりました。本当にお待たせしました。
メールマガジンとはいえ、編集部からの一方的な情報発信にとどまらず皆様の
声を活かしたコンテンツ作りを心がけていきたいと思います。ご意見・ご要望
がありましたら是非お寄せください(宛先は本メールの最後に掲載しています)。

■ INDEX ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥・
【1】教育研究開発センターからの新着情報&お知らせ【news】
【2】教育レポート『大学改革はどこにいくのか 【続編】』【report】
【3】統計・調査データより『コレは何の数字でしょう?』【column】
【*】アンケートご協力のお願い・編集後記
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【1】■教育研究開発センターからの新着情報&お知らせ
           http://benesse.jp/berd/
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★05年09月06日
報告書『第1回子ども生活実態基本調査報告書』を発刊しました
ホームページ上でも内容をご覧いただけます
 http://benesse.jp/berd/center/open/report/ kodomoseikatu_data/
2005/index.shtml

★05年09月05日
VIEW21[高校版]2005年9月号 特集:真の「文武両道」を目指して を掲載しました
 http://benesse.jp/berd/center/open/kou/ view21/2005/
09/09main.shtml

★05年08月29日
『2005年度 VIEW21[高校版]に関するアンケート』は9/16(金)まで受け付け
ています。ご協力お願いいたします。
 http://s-mail.benesse.ne.jp/ed/tl?i=6hL1JsG5izly5dzo

■■PR■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
ベネッセ教育研究開発センターの調査研究報告書
『第1回子ども生活実態基本調査報告書』<2005年8月刊>

小学4年生〜高校2年生15,000人を対象に「学習の様子」「日ごろの生活」
「友だち関係」など生活全般の意識・実態を調査・分析

【報告書】
B5版 176ページ 頒価 1,000円(消費税込み、送料は弊社負担)
 http://benesse.jp/berd/center/open/report/ kodomoseikatu_data/
2005/index.shtml
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【2】■BERD教育レポート『大学改革はどこにいくのか 【続編】 』 
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◇大学教育改革のゆくえ◇


2004年からの「国立大学法人化」、そして早晩迎える大学全入時代の到来等を
背景に、教育および研究成果の充実が日本の国家戦略として求められつつあり
ます。

前回に続き、大学改革とくに教育・研究の改革に向けて、果たしてどのような
施策が考えられ、大学はどこに向かおうとしているのかをまとめて検証したい
と思います。

「21世紀COEプログラム」または認証評価機関による「大学評価の義務化」など、
競争原理の下、高等教育機関の評価が様々な側面からスタートしています。
その一環として、学部・学科の教育プログラムを対象に評価を行う取り組みが
2003年度から始まりました。
「特色ある大学教育支援プログラム(グッド・プラクティス:以下特色GP)」
と言われるプログラムです。
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/tokushoku/shien.htm


特色GPは大学教育の工夫改善に関わる教育プログラムのうち、学部段階での特
色ある優れた取り組みを選定し資金を重点配分する事業のことです。同時に、
他大学にとっても改革のモデルとなるような事例を広く公表することで、高等
教育全体の水準を向上させることを目的としています。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/02/05021001/pdf/005.pdf


1大学につき1件の応募が可能(共同の取り組みによる申請は重複可)で、選定
件数は全申請の1割程度。実施初年度となった03年度は664件の申請に対して80
件、04年度は534件の申請に対して58件が選定(図1)されています。さらに05
年7月には、新たに47件が選定されました。

この事業は、1件あたり2〜4年間継続的に行政から補助金を支給され、事業自体
は複数年継続する方針です。実際の審査対象となるのは、


(1)各大学・短大の教育目的に沿った特色ある組織的な取り組みで、大学・短
大・学部・学科単位で実施しているもの


(2)申請時点までに継続的に実施している取り組みで、一定の実績をあげている
もの


また、04年度から「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」も始まりました。
これは、社会的要請の強い政策課題に基づき設定されたテーマについて、各大
学が実効性の高い計画を策定し、新たな教育改革を図ることを目的とする事業
です。特色GPに対して、こちらは「現代GP」と呼びます。

両者の最も大きな違いは、特色GPが“これまで”の取り組みに対する評価であ
るのに対して、現代GPは“将来”の取り組みについて評価し資金を重点配分す
る点です。
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/needs.htm


このように、大学の教育活動への第三者機関による評価を通して、教育の先進
事例が積み上がり、そして認定事業となることで、競争環境が維持され、高等
教育の質的向上が期待されています。


※ この下に続く【3】統計・調査データより『◆国立大学などにおける大学改
革の推進』の項をご参照ください。

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【3】■統計・調査データより【コレ何の数字?】
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◇◆ このコーナーについて ━━━━━━━━━━━━━━━…‥・
はじめに、教育に関連する或る数字(データ)を示します。
その数字が何を表しているのか、ヒントを参考に考えてみてください。
…‥・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇


◆今回は…◆
【前年度比5400億円上乗せ!】


◆HINT◆
これからの教育のゆくえを占うエッセンスがこれに含まれています

…‥・…‥・…‥・…‥・…‥・…‥・…‥・…‥・…‥・…‥・…‥・…‥

◆ANSWER◆
【文部科学省の2006年度概算要求額(前年度と比較した場合の変化分)】

文部科学省は8月30日、06年度(来年度)予算の概算要求をまとめました。一
般会計の総額は6兆2746億2600万円。国全体の一般会計予算総額(85兆2700億
円)の7%超で、05年度(今年度)と比較すると5413億5500万円、9.4%の増
額です。


*文部科学省HP「平成18年度概算要求等について」
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/08/05083103.htm


要求額のうち、文教関係は2兆5246億円です。
義務教育費国庫負担制度の改善充実策として、国と地方の税財政を見直す「三
位一体の改革」で暫定的に削減された4250億円が復活しています。しかし、義
務教育費国庫負担金に関しては文科省と総務省との間で考えが異なっており、
さらに政治的要素も絡んでいるのが現状です。今後の鍵を握るのは、削減の是
非について目下審議中の中央教育審議会(中教審)でしょう。中教審は今年の
10月中の段階で答申をまとめる予定です。

このほか、05年度と比較して注目される主な増額項目は以下のとおりです。


◆義務教育改革の推進


・学校評価システムの構築に向けた研究、学校評価ガイドライン(仮称)に基
づく評価実践研究、全国学力調査の実施、学校教育環境の整備 等(いずれも
新規)

・学校施設の耐震化の推進(拡充)

※現在、耐震性が確保されている公立学校の建物は全体の約半数に過ぎず、他
の公共施設と比較して耐震化への取組みが遅れている状況です。

 

◆国立大学などにおける大学改革の推進


・特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)、資質の高い教員養成推進プロ
グラム(教員養成GP) 等(いずれも継続実施)・産学連携による高度人材育
成のための、先導的ITスペシャリスト育成推進プログラム等(新規)

特に目につくのは、全国学力調査の実施および学校評価システムの構築に向け
た関連予算です。
しかし、実施案を前に賛否を含めさまざまな意見があり、中教審の義務教育特
別部会でも議論しています。

これらはあくまでも「概算要求」の段階である点に留意する必要があります。
予算案成立(06年1月予定)に至るまでの議論・折衝において、概算要求に盛
り込まれた事項が変更されることも少なくありません。9月11日の衆院解散総
選挙も含め、今後の動きが注目されます。

ベネッセ教育研究開発センターの「教育ニュースハイライト」では、「特色あ
る大学教育支援プログラム」「義務教育費国庫負担制度」等、今回の記事に関
連する項目をとりあげています。ぜひご参照ください。
http://benesse.jp/education/newsflash/

 

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【編集後記】
先日、各地で大きな被害をもたらした台風14号「ナービー」。台風に名前がつ
けられていることはご存知かと思いますが、あれは予め用意された140個の固
有の名前を順番に用いているそうです。台風の平均発生数は26.7個/年ですの
で、約5年で台風の名前が一巡することになります。このトリビア?の提供元
は気象庁のHP。
最近の各省庁Webサイトは豆知識や子ども向けコンテンツも拡充されているよ
うですので、一度のぞいてみてはいかがでしょうか?
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