特集 カリキュラムから考える小中連携

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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「連携協議会」とは別に「カリキュラム研究会」が必要

  研究組織をどのようにつくるのか、ということも重要な課題です。
  多くの中学校は「小中連絡協議会」などの形で、既に小学校とのパイプを持っていますが、個人的には、既存の組織を拡充する方法には限界があると思います。これらの会議は、生徒指導や行事に関する話題が中心の上、メンバーも固定化される傾向があるからです。何年も続いている会議の性格を変えるより、一見、負担が重そうに見えても、「カリキュラム研究」を目的にした研究会や研修会を立ち上げるのが近道ではないでしょうか。いわば「正攻法」のアプローチですが、小中双方が課題を言い合って終わり……という事態は避けなければなりません。共通の話し合いの土台として、小中が共同で公開授業を行ったり、研究授業を行ったりするのは、有効な方法の一つです。
  また、中学校の場合は、特定教科の教師だけに負担が集中しないよう、なるべく全員が参加意識を持てるような組織をつくることもポイントです。
  特定教科の連携を考えるにしても、全員が研究に参加している意識を持てるような組織をつくったり、特定教科の連携を軸に、他教科にも連携を広げていくような研究構想にしたりすることが、必要かもしれません。

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