特集 移行期間の課題と対策

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
   PAGE 3/20 前ページ 次ページ

新学習指導要領の解説は 「すべて読んだ」が11%

  2008(平成20)年3月に新しい学習指導要領が告示されてから、1年余りがたった。現場にはどの浸透しているのか。図3を見ると、98%の教師が新学習指導要領のすべて、または一部を読んでいることが分かる。このうち、すべて読んでいる割合は26%で、校長に限ると40%がすべて読んでいると回答した。同年7月に発表された新学習指導要領の解説は、95%が少なくとも一部は読んでいる(図4)。ただ、「すべて読んだ」割合は全体で11%、校長に限っても20%にとどまっている。

図3、図4

 内容をどの程度理解しているのかを尋ねた結果が図5、6だ。移行期間中の各教科等における授業時数の増減については、「年度ごとの違いまで理解している」と回答した割合は64%、「09年度については理解している」34%、「よく知らない」2%だった。09年度から新学習指導要領に移行する道徳、「総合的な学習の時間」、特別活動の変更点については、「よく理解している」36%、「一部理解している」57%、「よく知らない」7%だった。
 数値は省くが、全体的に校長・教頭など管理職ほど理解している度合いが高く、若手教師ほど低い傾向が見られる。なお、これらの質問項目は、09年2月に各学校に伝えられた「新学習指導要領の先行実施に向けた準備チェックリスト」()の一部と共通する。自校の様子と比較し、振り返るきっかけになるかもしれない。

    *詳細は文部科学省ウェブサイト(http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/information/0902251.htm)を参照
図5、図6

読者アンケートの実施概要

調査時期は2009年3月中旬〜下旬、全国の『VIEW21』中学版読者モニターに対して、アンケート用紙を郵送にて送付。回答は、ファクス及びインターネットにて回収。有効回答数は153(うち校長は30)。なお、図中の値は無回答を除いて再集計している。


   PAGE 3/20 前ページ 次ページ
目次へもどる
中学校向けトップへ