―広報活動については、どうでしょうか。

橋本　活動の様子を広く発信することも重要です。本学では、社会貢献室が「地域とともに」という情報誌を発行して、地域の方々に具体的な活動内容をご理解いただいています。
　情報誌は教員にも配布していますので、学内にこのような活動の重要性を説くという役割も果たしています。企画から取材、執筆まで学生の編集員が関わり、大学と地域の関係を伝える中で学ぶことも多いようです。
　05年度からは、古民家を移築した「角間の里」を地域に開放して、交流の拠点として活用しています。

―地域連携を進めるためには、財政的な基盤も重要です。

橋本　基本的に、地域連携のための経費というのは計上されません。教育費や研究費の一部を充てるわけですが、プラスアルファとして外部資金の取得を考える必要があります。
　本学でも文部科学省の特別予算やＧＰをはじめ、様々な外部資金獲得の努力をしています。今後は民間からの資金導入が重要になりますが、それには常に斬新なアイデアが求められます。 例えば、角間の里を企業に環境教育の研修所として利用してもらうとか、本学の地域連携活動に対し協賛をいただくといった方法で、資金の確保を考えています。