高崎経済大学地域政策学部は、現在、いくつかの課題を抱えている。一つは、住民がたかさき活性剤本舗を訪れる頻度が減少傾向にあることだ。新しい担当教員の下で、アイデアを練る。
　教員個人やゼミ単位での活動を、学部全体、大学全体に広げていくことも課題だ。大宮教授は、「大学には、学科、学部、大学など、組織としての総合力を生かしたコンサルティング機能が求められている。自治体などからの委託事業は、研究室単位ではなく大学として受ける方向にしたい」と話す。
　手始めに、中心市街地に設けた「大学と地域との交流館」で、全教員が住民と触れ合う機会をつくる。教員が持ち回りで、月１回のゼミ公開シンポジウムを企画。ゼミ公開ワークショップも随時開催している。
　06年１月に高崎市との合併が予定されている倉渕村からの委託事業は、５人の教員がプロジェクトを組んで進めている。それぞれの専門分野から村の課題にアプローチし、合併後の地域づくりに向けた提言をまとめる予定だ。
　毎年拠点を移動していたたかさき活性剤本舗も、交流館の中に置くことにした。ラジコムの活動と併せ、地域連携の軸に据える考えだ。
　各教員が、それぞれのフィールドで築いてきたネットワークと信頼関係を持ち寄ることで、大学の強みを発揮できる。大宮教授は「教育、研究、社会貢献という大学の三つの機能を一体のものとして位置付け、取り組んでいる。このスタイルを発展させることで、本学の個性をより鮮明にしたい」と話す。