国際教養 （International Liberal Arts）は新しい理念であり、共通の定義もなく、学問分野として確立しているわけでもない。本学は、166ある国公立大学の中で唯一、地域の名称でなく、新しい学問分野をそのまま大学名としている。本学が考える国際教養の教育内容は、三つの要素からなる（図表１）。これは学生にとっての関門だといってもいい。

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　第一は、外国語教育とりわけ英語教育だ。グローバル化社会で通用する国際教養を学ぶには、共通語である英語の習得は必須といえる。本学ではすべての授業を英語で行っている。ただし、いきなり英語の授業についていくのは難しいので、入学直後から英語集中プログラム「ＥＡＰ （English for Academic Purposes）」を実施し、基礎的な能力を養う。
　第二は、基盤教育「ＢＥ（Basic Education）」で、これが教養教育のコア部分にあたる。幅広い知的バックグラウンドを確立すると同時に、専門教育に必要な基礎教育という要素もある。
　第三は、海外留学だ。提携校を含む海外の有力大学に１年以上留学し、30単位前後を修得する。必修のため、留学して単位を取ってこないと卒業できない。
　基盤教育の終了後、専門教育として、グローバル・ビジネス課程とグローバル・スタディズ課程を設けている。ここでいう専門教育は、一般教養に対する専門ではなく、あくまでも国際教養の一部と位置付けている。
　これら一連のカリキュラムによって、高いコミュニケーション能力と教養を身に付け、内外のトップクラスの大学院で専門教育を受ける、あるいは国際的に活躍できる人材を育成する。