今回述べた３つの提案をまとめた。

（１）アドミッション・ポリシーの明確化
　入学後に必要な科目を入試の必須科目とする。それが難しいのであれば、その必要な科目を履修している高校生に、積極的に宣伝する。ただし、推薦入試のように科目の履修を受験資格にすることに対しては、慎重な検討が必要かと思う。

（２）研究会の開催
　入試に直接関係ない時期に研究会を開催する。その場合には、曜日や時間を慎重に選んで実施しないと、参加者が少ないという結果になってしまう。研究会は、できる限り互いの意見交換の場にするのがよい。大学側からの一方通行の説明会となっては、効果が少ないと思う。

（３）高大連携の活用
　高校教員との連携を強めて、できる限り日常から風通しの良い状況にする。そうすることにより（２）にも意義が出てくる。

　以上、私自身が感じ、考えていることである。すでに実施している大学もあるかと思うが、さらに多くの大学で検討して実現していただきたい。
　大切なことはそれぞれの大学が情報をできる限り公開し、窓口を一本化して分かりやすく発信することだと思う。実はその結果が「３つの方針」の結合になるのだと思う。
　最後に、大学の教員・職員には、できる限り多くの機会を設定して、高校の教員と対話をしていただければ、道は開けると信じている。