調査企画

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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大規模大学の課題は「授業」「教員」への満足度

 入試難易度で比較した結果が図4だ。「満足度」には項目により若干の差が見られたが、「授業」「カリキュラム」といった、学生の学びに直接かかわる指標は、難易度との関係が低いといえる。
 一方、「成果指標」は、どの項目も難易度55以上の大学が高く、それ以外の大学は同じような数値を示した。このことから、学問以外に身に付いた力については、一部の難易度上位大学を除いて、難易度はあまり関係なく、「学生の成長」に寄与できる大学こそ評価されるといえる。
 図5は、設置学部単位で5つの学問系統に分類して分析した結果だ。満足度指標、成果指標とも、学問系統によって差があるが、総じて理系の学問系統の方が低い。
 入学定員規模別(図6)で比較すると、「授業」「カリキュラム」「教員」については、入学定員規模が小さい方が満足度が高く、いわゆる大規模大学では学生と教員の距離などの課題が見える。
 図7は大学の所在地別の比較だ。いわゆる都市型大学(首都圏+近畿圏)と地方大学(その他)とを比較すると、「地域貢献」において、地方大学の方が満足度が高い。地方の大学では、地域連携や地域密着型の取り組みが盛んで、学生からも評価されていることがうかがえる。

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