調査企画

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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5つの学生群の特徴
「大学での充実」の中身に差

  表2は、5つの群に学生が属する割合を示した。特徴によって、「大学エンジョイ群」「学業充実群」「不本意入学後奮起群」「入学後失望群」「不本意入学後諦め群」と名付けた。
 どの学生群も、大学に進学するだけあって、「高校時代の成績」は上位である。ただ、これ以外の項目は学生群ごとに特徴がある。
 「大学エンジョイ群」は、第1志望で入学し、再入学を希望するほど大学生活は充実しているが、大学での成績は中下位にある。一方、「学業充実群」は、「大学エンジョイ群」と同様に第1志望で入学し、大学生活は充実しているが、大学での成績は上位という違いがある。
 木村助教は、「大学では授業やレポートなどにまじめに取り組めば、単位を修得できる。高校までの成績がものをいう大学入試とは違い、大学での成績はちょっとした努力や心構えがリアルに反映される。『大学エンジョイ群』の成績が中下位ということは、学習に力を入れず、大学には遊ぶ目的で来ている」と分析する。
 「不本意入学後奮起群」は、大学生活は充実し、成績も上位だが、再入学したいと思うほどの愛校心はない。木村助教は、この学生群への働き掛けがひいては大学の評価を上げると考える。
 「入学後失望群」は、大学での成績が下位に固まり、大学生活が充実していない。第1志望であっても、多くの学生が入学後に失望させられる経験をしたと考えられる。
 「不本意入学後諦め群」には、第1志望でない学生が多く、大学での成績は下位であり、再入学を希望しない。大学生活はそこそこ充実していると答えたが、「『不本意入学後奮起群』と違い、大学での学業をあきらめている」と木村助教は見る。

図

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