本調査で木村助教が用いた分析方法は、次の統計的方法である。
まず、「大学満足度」「大学で習得した能力」など、調査票のある一定のテーマの質問項目群(約20〜30)を因子分析し、3、4程度の因子を抽出した。これを基に学生一人ひとりの因子得点を算出し、400ある質問項目を要約して独立変数として用いられるようにした。これらの因子は、表1に示した通り、「学士力」の定義とほぼ重なった。
次に「高校成績」「大学成績」「卒業後進路」「大学充実」「再入学希望」「第1志望」の6つの質問項目を用いて潜在クラス分析を行い、学生を5つの群に分けた。学生ごとに各群への帰属確率を推定し、各学生群の帰属確率と因子得点との間でノンパラメトリック回帰分析を行った。学生群ごとに三次平滑化スプライン曲線を当てはめ、推定値をプロットしたのが6ページの図である。
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